m-flo、“loves”プロジェクト「RUN AWAYS」バイラルでも注目 chelmicoとのコラボで聴かせるクールなパーティーチューン

参考:https://spotifycharts.com/viral/jp/weekly/latest

 Spotifyの「バイラルトップ50(日本)」は、最もストリーミング再生された曲をランク付けした「Spotify Top 50チャート」とは異なり、純粋にファンが聴いて共感共有した音楽のデータを示す指標を元に作られたプレイリスト。同チャートを1週間分集計した数値の今週分(7月9日公開:7月2日~7月8日集計分)のTOP20は以下の通り。

1位:jon-YAKITORY「シカバネーゼ」
2位:DISH//「猫 ~THE FIRST TAKE ver.~」
3位:針スピ子「「ぴえん」のうた」
4位:瑛人「香水」
5位:Jawsh 685「Savage Love (Laxed - Siren Beat)」
6位:YOASOBI「夜に駆ける」
7位:yama「春を告げる」
8位:Marie Lemme「Myra」
9位:オレンジスパイニクラブ「キンモクセイ」
10位:優里「かくれんぼ」

11位:りりあ。「浮気されたけどまだ好きって曲。」
12位:m-flo loves chelmico「RUN AWAYS」
13位:あいみょん「裸の心」
14位:YOASOBI「ハルジオン」
15位:DISH//「猫」
16位:Conkarah「Banana (feat. Shaggy) [DJ FLe - Minisiren Remix] 」
17位:空音「Hug」
18位:Shuta Sueyoshi「HACK」
19位:THE RiCECOOKERS「波のゆくさき」
20位:J.Y. Park「Swing Baby」

 今週は、12位にランクインしたm-flo loves chelmicoの「RUN AWAYS」を取り上げたいと思う。

  まずはm-floについて紹介しよう。2000年代前半、多国籍で洗練されたトラックと、オールドスクールを感じるグルーヴィなサウンド、スキルフルでシャープなラップ、ボーカルの声質を活かすタイトなメロディ……などなど、多彩な要素を独自のポップネスでまとめたサウンドで注目を集めたm-flo。クラブシーン出身の彼らは、メジャーデビューと同時にヒット曲を連発。チャートを席巻した。それまで単発でヒットしても、一般的にはなかなか浸透しなかった“クラブミュージック”というジャンルを日本のポップスシーンに定着させた功績はとても大きい。

m-flo loves chelmico「RUN AWAYS」

 そんな彼らが、様々なアーティストとコラボレーションするのが“loves”プロジェクト。2003年から始まったこのプロジェクトは、ジャンル、性別、年齢問わず、合計41組のアーティストと“loves”するに至った。このプロジェクトに参加することで、名を知られたニューカマーも多い。2020年3月、“loves”プロジェクトを再始動させたm-floだが、約12年ぶりということもあって、バイラルチャート上での注目度の高さも伺える。その第2弾として愛を乞われたのがchelmicoである。しかも、お互い「いつか一緒にやりたい」と思っていたそうで、つまり“相思相愛”の告白待ち状態だったわけですな。

 告白されたchelmicoについても触れておこう。2014年頃から、ノリでラップを始めた2人。最初は「曲も作れなかった」と話している記事を読んだことがある。若い女性のアイコンになるようなルックスとファッション、そしてデジタルネイティブ世代ならではのフットワークの軽さで、ミュージシャンとして瞬く間に進化。2人の会話、ノリ、感覚をそのまま作品に落とし込んだような、アッパーで抜け感ある(=脱力ではなく、あくまで抜け感)作風、高度なラップスキルで、一気に注目を集め、その勢いは加速し続けている。特に息の合ったユニゾンでのラップは彼女たちの強力な武器であり、オリジナリティに繋がっていると思う。キュートな“わちゃわちゃ感”がじつに楽しいが、ふとした時に挟み込まれる切実な言葉も光る。

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