ドリカムのライフソングはなぜ胸を打つ? 「何度でも」「YES AND NO」歴代医療ドラマ主題歌がくれる“前を向くための活力”
新曲「YES AND NO」もまた、“ドリカム×ドラマ”の新たな化学反応がたっぷり含まれている。80’sシンセポップ、ファンクを軸にしたトラックメイク、切なさと憂い、力強さを共存させたメロディが一つになったアッパーチューンだ。
注目すべきはやはり吉田が紡ぎ出す歌詩。〈たったイッカイ やらかしたら終わり/そんなイマを 窮屈に生きてる〉という冒頭からはじまるこの歌詩の背景には、はっきりと現在の社会の雰囲気が感じられる。SNSの発達などにより、人が人を見張るような窮屈さが充満し、その一方では、誰がどう見てもおかしい事態が平気で進行している。その状況から目を逸らすことなく、“物事を曖昧にせず、自分だけの〈YES OR NO〉を見つけよう”と鼓舞するーーそれが「YES AND NO」に込められたメッセージなのだと思う。
ドラマのオンエアに先がけて発表された「YES AND NO」と原作漫画のスペシャルコラボによる“MMV”(MANGA MUSIC VIDEO)も話題に。原作カットと“自分の無力さを思い知る”“ずっと考え続けるしかないんだ””患者さんのために何ができるか“などのセリフ、「YES AND NO」の歌詩とサウンドが融合した映像もまた、”ドリカム×ドラマ“の新たな表現と言えるだろう。
病院薬剤師にスポットを当て、医療人としての葛藤と成長を描いたドラマ『アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋』のストーリーにしっかり寄り添いながら、現在を生きるすべての人に強く訴えかける「YES AND NO」。個人的には、ここまで強く“イマ”と重なる歌詩は、もしかしたら初めてではないかと感じている。そう、数多くの普遍的な歌を生み出してきた吉田美和の表現は、現在の世界と呼応しながら、さらに豊かに広がり続けているのだ。
最後に、全国の医療従事者への応援プロジェクト「#最前線にエールを何度でも」について記しておきたい。新型コロナウィルス感染症により、医療の現場が危機的な状況に置かれているのは周知の通り。最前線で治療に当たっている医療従事者の方々に”言葉のエール”を送るという目的で4月にスタートしたこのプロジェクトのテーマソングが、DREAMS COME TRUEの「何度でも」だ。
SNSではハッシュタグ「#最前線にエールを何度でも」のもと様々な投稿が行われており、プロジェクト開始時にはユニバーサルミュージック所属のアーティストとアスリート計9組(AI、黒田卓也、鈴華ゆう子/和楽器バンド、ナオト・インティライミ、Ms. OOJA、宮市 亮/サッカー・ドイツ FCザンクトパウリ、MIYAVI、山本 彩、吉田麻也 /サッカー・イタリア FCサンプドリア・日本代表)による歌唱動画も公開されている。
『救命病棟24時』主題歌「何度でも」、そして『アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋』主題歌「YES AND NO」は、どちらも医療をテーマにしたドラマの主題歌。苦境に立たされても前を向く力をくれる楽曲は、この過酷な状況に置かれている人々に力を与えてくれるはず。その中心にあるのはもちろん、一人一人のリスナーの心に寄り添い、現実に立ち向かう強さを響かせる吉田美和の歌声だ。DREAMS COME TRUE のパワーソング、ライフソングはこの先、さらに大きな意義を持ち、多くのリスナーに力を与えてくれるだろう。
■森朋之
音楽ライター。J-POPを中心に幅広いジャンルでインタビュー、執筆を行っている。主な寄稿先に『Real Sound』『音楽ナタリー』『オリコン』『Mikiki』など。
「YES AND NO」 配信・DLはこちら
■リリース情報
『YES AND NO/G』
¥1,300(税抜)
収録内容
1.「YES AND NO」
2.「YES AND NO – TV Drama Version -」
3.「G」
4.「G – Soundtrack Version -」
5.「YES AND NO – Instrumental -」
6.「G – Instrumental -」
配信はこちら
■関連リンク
WEBゼノン編集部
『G』特設サイト
DREAMS COME TRUE公式HP
DREAMS COME TRUE公式YouTube
DREAMS COME TRUE公式Twitter
DREAMS COME TRUE公式Instagram
DREAMS COME TRUE公式Facebook
DREAMS COME TRUELINE BLOG
DREAMS COME TRUELINE公式TikTok
DCTgarden SHOPPING MALL
ドラマ『アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋』公式HP