ONE OK ROCK Toru&Taka、プロデューサーとしての手腕 miletやAimer提供曲から浮かんだ共通点

 2019年3月にメジャーデビューしたシンガーソングライター、milet。桑田佳祐が『桑田佳祐のやさしい夜遊び』(TOKYO FM)での年末恒例企画「桑田佳祐が選ぶ、2019年邦楽シングル・ベスト20」でピックアップしたり、蔦谷好位置やいしわたり淳治が『関ジャム 完全燃SHOW』(テレビ朝日系)で揃って彼女について語ったりと、新人ながら注目を集めている人物だ。

ONE OK ROCK『Eye of the Storm』

 彼女の歌声は非常に印象深い。ハスキーボイスの部類にあたるが、発声時の初速が速いからなのか、輪郭がぼやけていない。むしろはきはきとした歌声に聴こえるのだ。日本語を歌っていても英語のように聞こえる発音も特徴的。そのボーカルとサウンドプロダクトの掛け合わせが聴き手に新鮮な印象を与えている。

 そんな彼女のデビュー曲、「inside you」をプロデュースしたのはONE OK ROCKのToru(Gt)だ。周知の通り、ONE OK ROCKはワールドワイドな活動を志向しているバンド。洋邦の境界を溶かす存在となりつつあるmiletとの邂逅は必然だったようにも思える。milet曰く、「inside you」は、Toruとのセッションを経て生まれた曲とのこと(参照)。作曲がToruとmiletの共同名義の曲は、この他にも「The Love We’ve Made」、「Somebody」があるが、いずれもサビのメロディにおいてmid2G~hiC周辺の音域が使用されている。彼女の歌声がスコーンと抜ける音域に照準を合わせつつ、そのうえで印象的なフレーズを繰り返すような構成を採用しているところに、プロデューサーとしてのToruの手腕を読み取ることができる。

milet「inside you」MUSIC VIDEO(先行配信中!竹内結子主演・フジテレビ系ドラマ『スキャンダル専門弁護士 QUEEN』OPテーマ)

 とはいえ、miletのアプローチは幅広い。たとえば、「inside you」は、midGという女性ボーカリストにとってしては比較的低い音から始まっているにもかかわらず、しっかりと鳴らすことができている。「The Love We’ve Made」のサビでは、同じhiBの音でも地声のときと裏声のときがあり、場面に応じて両者を切り替えている。今年6月にリリースされた初のフルアルバム『eyes』では、Toruの他にも様々なアーティストが楽曲を提供していて、miletの多彩さ、ボーカリストとしてのポテンシャルを垣間見ることができる。本稿では、Toruの携わった曲を紹介するのみに留めるが、ぜひ他の曲も聴いてみてほしい。

milet「The Love We’ve Made」Guest Performer : Toru(ONE OK ROCK)(1st album『eyes』6.3 on sale!)

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