ゴールデンボンバー 鬼龍院翔に聞く、“癒し動画”投稿の背景 現在の課題や不安を煽らない発信方法も明かす

ゴールデンボンバー 鬼龍院翔に聞く、“癒し動画”投稿の背景 現在の課題や不安を煽らない発信方法も明かす

 自分が映り込みながらも1時間一言も話さない「癒し&安眠のための焚き火動画」や「癒し&安眠のための川のせせらぎ動画」、さらに10時間ひたすら羊を数える「安眠&不安な夜のために朝まで羊を9千匹数える動画」など、現在ライブ活動が制限されている中で新たな試みを続けるゴールデンボンバー・鬼龍院翔。今回リアルサウンドでは、そんな鬼龍院の思考法を紐解くべくインタビューを行った。前編では、こうした動画を投稿した背景や、今感じている課題について聞いた。(編集部)

原動力のひとつは「ウケ狙い」

ーーまずはゴールデンボンバーの近況を教えてください。

鬼龍院翔(以下、鬼龍院):現状、ゴールデンボンバーとしては何もできていないですね。3月頭からツアーがスタートするはずだったんですが、延期になり、それがずっと続いています。

ーー延期になったツアーの日程に合わせて、各地の思い出を語る動画を公式YouTubeチャンネルで公開していますね。

ゴールデンボンバー 広島トーク

鬼龍院:それくらいなんですよね、メンバーと一緒にやれているのは。もっと家にいながらにして、メンバーと一緒に何かやっていくべきなんですけど、それもなかなか……。でも、定期的に4人が集まるあの動画があって、よかったといえばよかったですね。それにプラスアルファで、できることはないかと探しているのが現状でございます。

ーーゴールデンボンバーは毎年全国ツアーを行い、CDリリースも精力的に行っていました。鬼龍院さんもワーカホリックというか、「止まったら死ぬ魚」レベルの活動をしていたと思います。

鬼龍院:僕はバンド活動をずっとやっていたいと思っている人間ですし、もともと考えすぎてしまうタイプの人間でもある。今の状況で「バンドを止めたくない」と考え込んでも、何もできていない。それほどまでに、今回の事態は「シャレにならない」と実感しております。世界中の人が、今までにない状況に追い込まれたわけですから。

ーーそうですね……。

鬼龍院:でも、僕がそこで参ってしまったら、まずメンバーも参ってしまうし、事務所も参ってしまう。そしてファンの方も参ってしまうと思うので、バンド単位ではなく、自分ひとりでもできることを、なにかひとつでも、どんな小さなことでもいいから、それを探して実行している感じですね。そうしているうちに、半歩でも前に進めるような動きが、きっと見つかると思うので。今はそれを信じて草むしりをしているような状況です。正直な話。

ーーそれが今の課題でしょうか?

鬼龍院:贅沢なことを言えば、試行錯誤しているうちに良い案が浮かんで、なにか上手いことができればいいのですが。「目の前の課題」ってもっとシビアで、もはや「どうしたら暗くならないか」とかになってしまう。

 暗い話をしても仕方ないんですけど、「家でできることしかやれない」という条件の縛られ方って、バンド単位だとやれることがギュッと狭くなってしまう。そんな中、自分ひとりでこれまで撮りためていたYouTube動画をアップしていたりするわけで。でも、これもなんのためになっているのか模索している状態です。そこで何かを見出せるまでには至っていない。

 まずは自分単位だけでも、なにかを成し遂げなくては、バンドのほうで何かを作りあげるには到底及ばない。だから、僕がこの状況でやれることを掴むということが、目下の課題だと考えています。

ーー先ほど、YouTubeの動画の話もでましたが、今鬼龍院さんがアップロードしているのは、「【鬼龍院】癒し&安眠のための焚き火動画1時間」、「【鬼龍院】癒し&安眠のための川のせせらぎ動画1時間」という、いわゆる環境音楽的なものになっています。そこに至った理由は?

【鬼龍院】癒し&安眠のための焚き火動画1時間
【鬼龍院】癒し&安眠のための川のせせらぎ動画1時間

鬼龍院:発端は今の状況とは全く別の話で、不眠に悩んでいた時に「焚き火」動画の素晴らしさを知って、「焚き火の素晴らしさを、皆も試してみてはどうだい?」という動機だったんです。そこから、癒しの環境音の世界にのめり込んでいったんです。

ーーYouTubeでは、ヒーリング環境音は一大ジャンルですね。

鬼龍院:僕、これまでそのジャンルを知らなかったんです。焚き火以外にも雨の音や森の音だったり、そういう動画を見ていると、心が癒やされる。焚き火も、この大きなジャンルの中のひとつだったんだと。そこから好奇心が膨らんできて、色々な場所の音を聴きにいくのを兼ねて、自分も映り込む映像を撮ったというか。

ーーそこで「自分も撮る」という発想、なかなか思いつかないですよ。

鬼龍院:僕の原動力のひとつとして、「ウケ狙い」というのがあるんですよね。「こんなことをやっているバンドマンいねえだろう」ということをやるのが、僕の生き方としては“通常運転”、他の人がやっていることは、あまりやりたくない。それは昔からずっとですね。

ーーたしかに。

鬼龍院:それに、僕が不眠だったり、不安だったりで「こんなものがほしいな」と感じるような状況であれば、十人十色、百人百色なので僕のファンの中にも、似たような状況の人もいるかもしれない。じゃあ、不眠を癒やしてくれる動画があったら嬉しいよねっていう発想になるんです。僕のファンは4、5人ではなくて、多分……100人くらいはいると思いますし。

ーー間違いなくもっといますよ!

鬼龍院:そういう人に向けて、発信したくなるんですよね。僕は僕の動画で癒やされることはありせんが、例えば、ドラえもんや……異性なら釈由美子さんが焚き火の前で佇んでいる映像があったら、癒やされると思うんです。昔から好きなんですよ(笑)、釈由美子さん。だから、ファンの方にも、僕と同じ絆創膏を差し出すことができるのではないかと。

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