清水翔太「416」AWAウィークリー再生数ランキングで首位 脱エレクトロ路線&謎のタイトルも話題に
今週の同ランキング2位には、official髭男dismの最新曲「パラボラ」が初登場。前作「I LOVE...」から2カ月ぶり、配信限定シングルとしては「バッドフォーミー」から2年8カ月ぶりとなる「パラボラ」は、今月10日より放送を開始した女優・永野芽郁出演の『カルピスウォーター』のCMソングに起用されており、すでにご存知の方も多いだろう。ヒゲダンの楽曲にとってトレードマークともいえる「切なさ」や「ほろ苦さ」が今回はやや影を潜め、予感に満ちたアルペジオから壮大かつドラマチックなイントロへとなだれ込むこの曲は、爽やかで透明感あふれる仕上がりとなっており、まさに「カルピス」のイメージにぴったりだ。しかし、めくるめく転調やプログレッシブな楽曲展開など、随所にヒゲダンらしさが盛り込まれ、藤原聡のハイトーンボイスも聴き手の胸にストレートに飛び込んでくる。また一つ、ヒゲダンの代表作が生まれたといっていいだろう。
また、同ランキング3位にはBiSHの「TOMORROW」が。昨年11月にリリースされた『KiND PEOPLE / リズム』以来の新曲となるこの曲は、やはり今年4月よりスタートした話題のTVアニメ『キングダム』(NHK総合)のオープニングテーマ。原泰久による原作コミックスは累計4,700万部を売り上げ、実写映画化も大ヒットを記録し社会現象をも巻き起こした『キングダム』。メンバーのセントチヒロ・チッチはこのアニメ版について、「強く気高く。敵味方関係なく個性豊かなキャラクター達が成長していく姿にBiSHも刺激をもらいました」とコメントを寄せていたが、エッジの効いた疾走感あふれるバンドサウンドに乗せて、個性豊かな6人の歌声が入り乱れていく様は『キングダム』の世界観を見事に表している。
同ランキングには他に、韻マンの「Change My Life」、緑黄色社会の「Mela!」、ちゃんみなの「Never Grow Up (Acoustic Version)」などが並んだ。
■黒田隆憲
ライター、カメラマン、DJ。90年代後半にロックバンドCOKEBERRYでメジャー・デビュー。山下達郎の『サンデー・ソングブック』で紹介され話題に。ライターとしては、スタジオワークの経験を活かし、楽器や機材に精通した文章に定評がある。2013年には、世界で唯一の「マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン公認カメラマン」として世界各地で撮影をおこなった。主な共著に『シューゲイザー・ディスクガイド』『ビートルズの遺伝子ディスクガイド』、著著に『プライベート・スタジオ作曲術』『マイ・ブラッディ・ヴァレンタインこそはすべて』『メロディがひらめくとき』など。ブログ、Facebook、Twitter