yui (FLOWER FLOWER) × ミゾベリョウ (odol)「ばらの花 × ネイティブダンサー」好調 広告における音楽の重要性を改めて考える

バイラルチャートから考える“広告と音楽”

参考:https://spotifycharts.com/viral/jp/weekly/latest

 Spotifyの「バイラルトップ50(日本)」は、最もストリーミング再生された曲をランク付けした「Spotify Top 50チャート」とは異なり、純粋にファンが聴いて共感共有した音楽のデータを示す指標を元に作られたプレイリスト。同チャートを1週間分集計した数値の今週分(1月30日公開:1月23日~1月29日集計分)のTOP10は以下の通り。

1位:森七菜「カエルノウタ」
2位:片寄涼太「Possible」
3位:三阪咲「繋げ!」
4位:YOASOBI「夜に駆ける」
5位:Matt「予想もつかないStory」
6位:yui (FLOWER FLOWER) × ミゾベリョウ (odol)「ばらの花 × ネイティブダンサー」
7位:三阪咲「We are on your side」
8位:King Gnu「白日」
9位:落合渉「君が隣にいることいつか当たり前になってさ」
10位:藤井 風「何なんw」

 急浮上した片寄涼太(GENERATIONS from EXILE TRIBE)の初となるソロ名義曲「Possible」や、歌番組出演で話題にもなったMatt「予想もつかないStory」も気になるが、今回は6位にランクインしたyui (FLOWER FLOWER) × ミゾベリョウ (odol)「ばらの花 × ネイティブダンサー」について書いていきたい。

 同楽曲は、くるり「ばらの花」とサカナクション「ネイティブダンサー」のマッシュアップを、yui(FLOWER FLOWER)とミゾベリョウ(odol)が歌唱したもの。この曲が初めて世に出たのは、2019年11月27日のことで、相鉄グループの相鉄ホールディングスが、相鉄線とJR線の相互直通運転が始まることを記念して公開した映像『100 YEARS TRAIN』のテーマ曲として使われていた。しかし、映像公開後、柳沢翔が監督したムービー含め、楽曲自体が大きな話題に。

100 YEARS TRAIN|相鉄都心直通記念ムービー

 この反響を受け、12月25日にはyui (FLOWER FLOWER) × ミゾベリョウ (odol)「ばらの花 × ネイティブダンサー」として、広告用に作られたマッシュアップ曲の配信がスタート。以降はラジオでのオンエアも激増するなど、楽曲として一人歩きし始める、異例の展開となった。

yui (FLOWER FLOWER) × ミゾベリョウ (odol)「ばらの花 × ネイティブダンサー」

 選曲とマッシュアップ企画・音楽プロデュースは、音楽制作会社・PIANOの冨永恵介が務め、ギター演奏やハーモニー、上モノの編曲作業を、カバー作品で人気のYouTuberアーティスト・コバソロが担当。リズム、グルーヴの骨子となるベース・ドラムをベテランの山口寛雄・山木秀夫が担い、楽曲としても強度の高いものとなっているからこそ、ここまで支持されたとも言えるだろう。

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