宗像明将のチャート一刀両断!
SKE48、22作連続シングル首位獲得 GS歌謡からR&Bまで多彩なサウンドを聴かせた作品に
参考:2020年1月27日付週間シングルランキング(2020年1月13日~2020年1月19日)
2011年の『バンザイVenus』から、実に22作連続で首位を獲得したのは、SKE48の『ソーユートコあるよね?』。2020年1月27日付の週間シングルランキングで1位を獲得しました。
そのシングル曲「ソーユートコあるよね?」を聴いてまず驚くのは、1960年代のGS歌謡のようなサウンドであることです。いわゆる「48歌謡」と言えば、ストリングスやブラスセクション、コーラスで厚く包んだサウンドが多いもの。ところが「ソーユートコあるよね?」では、ギターが前面に出て、アナログシンセのような音色も響き、さらに高い音域のボーカルが多用されて異彩を放っています。そして、メロディの歌謡性が濃厚。ブラスセクションの音色もありますが、サウンドでキーになっているのは、やはりギターとコーラスで、4分未満で終わるという簡潔さです。
SKE48では、ファンクに傾倒していた2010年発売のシングル曲「1!2!3!4! ヨロシク!」も印象深いのですが、「ソーユートコあるよね?」もいい意味での極端さを抱えています。
カップリングは、カミングフレーバーの「君のいない世界」。ストリングスやブラスセクションの音色も鳴りますが、全体的にはアコースティックな感触にして清廉、エレクトロニカの使い方も光ります。
Type-Aに収録されている松井珠理奈の「Who are you?」は突然のR&Bナンバー。どこか1990年代の香りがするのは、オーケストラヒットのせいでしょう。Type-Bに収録されているジュエルボックスの「ストレートな純情」のリズムは、レゲエがベースになっています。ストリングスが鳴り響き、48歌謡のど真ん中を聴かせるのは、Type-Cに収録されているハイウェイガールズの「恋の根拠」。Type-Dに収録されている「青春の宝石」は、高柳明音が独自の歌い回しとともに、しっかりとした歌声を聴かせるミディアムバラードです。