いきものがかり、倉木麻衣、miwa、山本彩……最新作で表現の幅を広げる女性ボーカリストの歌声

 2年の“放牧”期間を経て約5年ぶりのオリジナルアルバムを完成させたいきものがかり、世界最高峰のエンジニアがマスタリングを手がけてた初のシングルコレクションをリリースする倉木麻衣。キャリアを重ねるなかで、意欲的なトライを続ける女性ボーカリストの新作を紹介します。

いきものがかり『WE DO』(通常盤)

 “集牧”後、最初にリリースされた「WE DO」、メンバー3人の共作による「太陽」などの配信シングルを含む、 5年ぶりのオリジナルアルバム『WE DO』。叙情的なメロディとともにそばにいる大切な人への思いを描いた「スピカ~あなたがいるということ~」、ウォールオブサウンド直系のガーリーなポップス「STAR LIGHT JOURNEY」などを収めた本作は、王道のJ-POPという従来のスタイルを維持しつつ、水野良樹、山下穂尊、吉岡聖恵のソングライティングセンスを存分に活かすことによって、音楽の幅を大きく広げた作品に仕上がっている。軸になるのはもちろん、吉岡のボーカル。これまでは“男性ふたりが書いた楽曲を伝える”というスタンスが中心だったが、本作では歌のなかに彼女自身の意思が色濃く反映されているのだ。“個”をしっかり出すことで、グループ全体のクリエイティブを活性化につなげる。それこそが本作の充実ぶりの要因だろう。

いきものがかり 『STAR LIGHT JOURNEY』試聴Video

 デビューシングル『Love,Day After Tomorrow』(1999年)リリースから20年。アニバーサリーイヤーを迎えた倉木麻衣から、初のシングルコレクション『Mai Kuraki Single Collection ~Chance for you~』が届けられた。CD4枚組からなる本作は、ライアン・スミス(ビヨンセ、Green Day、DREAMS COME TRUEなど)、テッド・ジェンセン(ノラ・ジョーンズ、マドンナ、Coldplay、米津玄師など)、クリス・ゲーリンジャー(Jay-Z、レディー・ガガ、リアーナなど)、ランディ・メリル(アデル、ティラー・スウィフト、リアム・ギャラガーなど)という凄腕のエンジニアがマスタリングを担当。既存のシングルを集めただけではなく、気鋭のエンジニアの技術によってアップデートされたサウンドを堪能できる。繊細で美しいウィスパーボイスから、チアフルなボーカルまで……R&BやEDMなど幅広いジャンルの楽曲を歌うことで、シンガーとしての表現の幅を徐々に広げてきたプロセスを、世界最高峰の音質で追体験できるゴージャスな作品だ。

倉木麻衣「きみと恋のままで終われない いつも夢のままじゃいられない」ミュージックビデオ(Short Ver.)

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