BLACKPINKはライブを重ねるたびに進化していくーー東京ドーム公演に感じた自信と貫禄

BLACKPINK、ドーム公演に感じた自信と貫禄

 ガールクラッシュ的な魅力を振りまいて絶大な支持を得る4人組・BLACKPINKが2019年12月4日、ワールドツアー『BLACKPINK 2019-2020 WORLD TOUR IN YOUR AREA』の東京公演を開催した。場所は5万5千人を収容できる東京ドーム。アリーナ席から天井近くの客席までファンで埋めつくされた光景は圧巻だ。ワールドワイドな人気を誇る存在とはいえ、これほどまでの動員力があるガールズグループはそういないだろう。飛ぶ鳥を落とす勢いの彼女たちがどんな華麗なパフォーマンスを見せてくれるのか――。そんな期待が膨らむ中、注目のステージは幕を開けた。

 開始予定時間を少し過ぎ、場内をくっきり照らしていたライトが落とされると、涼しげな音色が鳴り響く。オープニングのナンバーは、代表曲のひとつである「DDU-DU DDU-DU」だ。「BLACKPINK!」のシャウトとともに立ち上がる火柱で、会場内は一気にヒートアップ。淡いピンク色に輝くライトスティックを一生懸命に振るファンの姿を見たメンバーたちは、その熱い反応に応えようとアグレッシブなダンスを披露する。

 続く「FOREVER YOUNG」ではトライバルな香り漂うサウンドを展開。穏やかなアコースティックナンバー「STAY」で場内を一旦クールダウンさせた後は、キレのいいボーカルとラップがスリリングに交差する「WHISTLE」でオンリーワンの魅力を見せ、観客を彼女たちの世界へと引き込んでいく。

 メンバーがそれぞれ洋楽のカバー曲やオリジナル曲などを歌ったスペシャルコーナーを終え、再びグループのステージへ。マーチングバンド風の重たいリズムに導かれるように「Kill This Love」が始まると、歓声がひときわ大きくなった。4月にオリジナルバージョンが配信され、10月に日本語バージョンをリリースしたこの曲は、BLACKPINKの(日本を含む)海外での人気を不動のものにしたキラーチューンだ。それゆえに盛り上がるのも当然だ。

 さらに「Don’t Know What To Do」でファンの興奮は高まっていく。愛する人への切ない想いをしっとりと歌い上げるEDMナンバーだが、バンドの生演奏によってよりパワフルなサウンドに仕上がった。このようにソフト&メロウかつアリーナでも映える曲を持っているのが、BLACKPINKの強みのひとつだろう。

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