ALIが明かす、『BEASTARS』にも通じるアイデンティティの葛藤と音楽に対するピュアな気持ち

ALIが明かす、アイデンティティの葛藤

常に壁を打ち壊しながら、ピュアな気持ちで音楽をやっていきたい

ーーバンドのメンバー間では、それぞれの価値観とか、文化的な衝突みたいなものはありますか?

LEO:日本人とやっていたバンドよりは、意見を戦わせることも多いけど、「みんな本音が言い合えるからいい感じだな」としか思わない。

JUA:しかもその衝突もカルチャーの違いからというよりは、音楽的なことですから。カルチャーでぶつかり合ったことは、ほぼないんじゃないかな。

ーー本シングルと同時リリースされる1stアルバム『ALI』は、何かコンセプトはありましたか?

LEO:全曲、シングルカットするつもりで作りましたね。それはこれからも続けたいと思っています。ただ、割と昔に作った曲もアルバムには入っているんですよ。

JUA:1曲目の「STAYING IN THE GROOVE」は3年前に作った曲で、もっとも新しい曲は「No Tomorrow(Give It Up)」だから、アルバムはこの3年間の僕らの道のりを象徴しているというか。「ALIをこれからどうしていこうか?」を考えながら活動していく過程で出来た曲が多いです。

LEO:そうだね。ALIがバンドとして確立していくまでのヒストリーというか。

ZERU:色々と実験もしているしね。

LEO:「他ではやっていないことをやる」みたいなことは心がけていました。「TRUE FICTION」や「STAYING IN THE GROOVE」のような王道の曲も、ラップが入ると「なんだこの曲?」と思わせたかったというか。ザ・ルーツ辺りは割と近いのかなと思うけど、「彼らだったら、こんなことはやらないでしょ」みたいなことも試しているし、常に「オンリーワンでいたい」という気持ちはありましたね。

JUA:歌詞は「自分軸」というか、誰かのエピソードというよりも自分の身の回りで起きたことにインスパイアされた曲が多いですね。初期は「これからこのバンドで頑張っていくぞ」みたいなリリックが多かったけど、それが徐々に「もうちょっと肩の力を抜いて、チルな感じでやって行こう」というニュアンスに変わってきてる。「BONNIE」は純粋なラブソングですが、「Wild Side」の中に〈Sometimes in a Clyde Barrow style(時にはクライド・バロウのように)〉というラインが出てくるので、そのアンサーとしてボニー・パーカー(どちらも映画『俺たちに明日はない』の主人公)の名前を曲名にしました。

ーー1stアルバムを作り終えて、これからどんなことをやっていきたいと思っていますか?

LEO:実は、すでに2ndアルバムが半分終わりそうなところまで来ているんですよ。しかも、今度このメンバーでLAに行って、現地のミュージシャンとセッションをしてくる予定です。そこでまたチャレンジングなことがたくさんあると思いますし、そうやって常に壁を打ち壊しながら、ピュアな気持ちで音楽をやっていけたらいいと思っています。

KAHADIO:僕は今、マネージメントも兼任しているんですけど、まさにここからスタートだと思っていますね。もっともっと売れて欲しいし、売れなきゃいけない。個人的にはビジネス目線とアーティスト目線、うまく両立させてやっていけたらいいなと思っていますね。

ZERU:来年はオリンピックも開催され、海外からもたくさん人がやってきて、さらに電車で席に座りにくくなると思うんですけど……。

(一同笑)

ZERU:僕がALIで歌詞を書く時には、「不特定多数の人にどれだけ共感してもらえるか?」を考えています。これからも日本人、外国人問わず、たくさんの人が共感できるような言葉を探していきたいですね。

JUA:シンプルに、かっこいいことができたらいいよね。世界中どこへ行っても「ALI、いいよね」って言ってもらえることを、みんなで楽しくできたらいいなと思っています。

(取材・文=黒田隆憲/撮影=三橋優美子)

■リリース情報
1st Album『ALI』 
発売日:11月27日(水)
初回盤(CD+DVD)ALI-003 3,000円(+税)
通常盤(CDのみ) ALI-004 2,000円(+税)
<収録曲(初回/通常共通)>
M1 STAYING IN THE GROOVE
M2 TEMPTATIONS
M3 VIM
M4 TOKYO PHARAOH
M5 NO TOMORROW (GIVE IT UP)
M6 BONNIE
M7 TRUE FICTION
※「Wild Side」収録なし

初回生産限定盤特典映像
LIVE映像
LIVE at Duo(2019.08.31)
M1 TRUE FICTION
M2 TOKYO PHARAOH
M3 TEMPTATIONS
M4 VIM

1st Single『Wild Side』 
発売日:11月27日(水)
※TVアニメ『BEASTARS』オープニング・テーマ
初回盤(CD+DVD) ALI-005 1,800円(+税)
通常盤(CDのみ)  ALI-006 1,000円(+税)
<収録曲(初回/通常共通)>
M1 Wild Side
M2 Jungle Love
M3 Jungle Love(Instrumental)
M4 Wild Side(Anime Ver.)
初回生産限定盤特典映像
『Wild Side』Music Video
TVアニメ『BEASTARS』ノンクレジットOP映像

ALI 店舗別CD購入者特典
<TOWER RECORDS>
Album『ALI』……オリジナル・B2ポスターA
Single『Wild Side』……オリジナル・B2ポスターB
<HMV>
Album『ALI』……オリジナル・ステッカー
Single『Wild Side』……オリジナル・B2ポスターC

■ツアー情報
『Alien Liberty International Presents ALI -Wild Side Tour 2019-』
12月3日(火)大阪・北堀江club vijon
18:30open/19:00start
12月4日(水)福岡・Keith Flack
18:30open/19:00start
12月10日(火)東京・代官山UNIT
18:30open/19:00start
オールスタンディング ¥3,000(税込・入場時別途ドリンク代)
『Wild Side Tour 2019』チケットはこちらから

■関連リンク
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