Kis-My-Ft2は“光”と“陰”が共存するグループ? 「Edge of Days」Mステ披露を機に考察

 ひたむきで、謙虚で、まっすぐで……そんなふうに彼らの印象を語る人も少なくないかもしれない。だが、Kis-My-Ft2のそうした魅力は、ごく一部に過ぎない。CDデビューする以前の彼らは、泥だらけになって、歯を食いしばっていたことから、今よりも尖った印象だった。その姿に、後輩ジャニーズJr.たちからは近づきがたいオーラすらあったと語られるほど。

 人間なら誰しもが持つ、“光”と“陰”。昨今のジャニーズアイドルは仲睦まじいグループが多いが、Kis-My-Ft2についてはどこかピリッとする空気も存在する。同じグループではありながらも「こいつには負けたくない」というライバル心はなあなあにはならず、「これだけは譲れない」というそれぞれのプライドも人一倍大きい。

 もちろん、メンバーの中にはプライベートで遊んだり、7人が同じ方向に向いて結束力が高まるタイミングもある。だが、それぞれの個性が交わることがあっても、混ざることはないのだ。その雰囲気は、本作のMVメイキング映像でコメントがあったように、それぞれの分野のスペシャリストが集結した映画『オーシャンズ11』のよう。

 アイドルとは圧倒的に“光”を求められる存在。だが、人は“陰”こそのぞいてみたくなるものだ。Kis-My-Ft2がバラエティなどで“光”を放つほど、彼らがドラマや舞台、そして歌の世界で見せる“陰”の部分が際立っていくのもまた大きな魅力。決して消えない尖った部分がうずくようなパフォーマンスを見せてくれる。本作のMVでは、さらに1人ひとりの持ち味(歌声)がじっくりと堪能できる作りになっているのも、嬉しい限り。今夜の『ミュージックステーション』は、Kis-My-Ft2の放つ魅惑の闇に堕ちていく、そんなライブになるのではないだろうか。

(文=佐藤結衣)

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