Mrs. GREEN APPLE、フレデリック、ポルカ……新作に見るバンドサウンドの可能性

 10月は様々なバンドの新作がリリースされた。この記事では、その中から3作をピックアップして紹介していきたい。

Mrs. GREEN APPLE『Attitude』

 まずはMrs. GREEN APPLEの『Attitude』。バリエーション豊富な全17曲が収録されたこのアルバム。外部のアレンジャーを加えていないはずのバンドが、ここまで幅広いサウンドを展開できるところに恐ろしさすら感じる作品である。疾走感のあるギターロックで展開する「インフェルノ」、爽やかに突き抜けるスピード感のあるナンバー「青と夏」、EDM的なビート感が刻まれる「CHEERS」。「Circle」はピアノの旋律が美しいしっとりとした珠玉のバラードだし、「Folktale」はポリリズムなビートが印象的な温かみのある実験的なナンバーである。数曲をつまんで紹介しただけでもその幅の広さが伺える。バンドとはギターとベースとドラムがガチンコで音を鳴らし、生音で勝負するもの、というイメージを覆す意欲的な作品となっている。様々なジャンルの音楽を昇華して、屈託なくそれを音に落とし込む、Mrs. GREEN APPLEならではのアプローチが冴え渡る作品である。

Mrs. GREEN APPLE – インフェルノ(Inferno)
Mrs. GREEN APPLE – 青と夏
Mrs. GREEN APPLE – CHEERS
Mrs. GREEN APPLE – Attitude

 オーセンティックなロックバンドの音から距離を置いた作品という意味では、フレデリックのEP『VISION』も負けてはいない。ライブハウスというよりは、アリーナで鳴り響くイメージが想起させる表題曲は、BPM135くらいで展開された、絶妙なテンポ感のナンバーである。モッシュを喚起させる楽曲のビートと比べるとゆったりした印象を受けるこの歌。どんなノリ方も肯定するようなテンポやリズムの刻み方が、絶妙と言わざるを得ない。バンド側が提示する“踊らせる”の意味合いを変える可能性を持っている。サイケデリックな雰囲気を残し、ダンスナンバーに接近しつつ、そのうえでバンドならではのサウンドメイクも取り入れているこのナンバー。打ち込みと生音、ロックとダンスナンバーのバランス感も含めて、バンド作品における音像そのものを変えるような求心力を持っている。

フレデリック「VISION」Music Video / frederic “VISION”

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