欅坂46 2期生、『けやかけ』での活躍に注目集まる 田村保乃、武元唯衣らの巧みなバラエティ力
欅坂46の冠番組『欅って、書けない?』(テレビ東京)での2期生の活躍に注目が集まっている。
発端となったのは9月30日に放送された回「殻を破りたい2期生たち」でのことだ。この日は2期生の9名のみがスタジオ入り。番組が始まるやいなやメンバーらは「よいしょ!」と大きな声を上げ、司会の2人を驚かせた。武元唯衣はMCに向かって普段見せない鋭い表情を見せ、大人しいイメージのある井上梨名は澤部佑(ハライチ)と激しく口論しつつも最後は和解する”茶番”を展開。台本の存在を感じさせながらも、それをやり切る度胸と気迫が伝わってくる。続けて吉本新喜劇が好きだというこの2人は、日常的にやっている芸人のネタを披露。アイドルらしからぬ内容と完成度の高さに、MCの澤部も「アイドルがすな!」とクリティカルなツッコミを決めた。今まで同番組であまり見られなかったこうした光景に司会のみならず視聴者も驚いたようだ。
瞬間的な反応がウケた田村保乃
なかでも印象的だったのが田村保乃だ。メンバーからリアクションが大きいことを指摘された彼女は、バラエティ番組では定番の”ビリビリペン”でその実態を試したところ、リアクションの大きさそれ自体はそこまで大きくなかったものの、なぜか顔が歪んで変な表情になってしまう。他のメンバーが試すとそれなりに大きな反応を見せるが、田村の反応は異常に薄く、むしろ突発的に見せた表情が笑いにつながっている。
ロシアンシュークリームでも同様だった。カラシを引き当てた藤吉夏鈴の口の中を田村が確認しに行った際、司会の方を振り向きながら「全然カラシです」と言い放った時の言葉の切れ味と自然と出た表情の面白さで、スタジオに爆笑が起きた。いずれも彼女自身は意図しなかったものであるが、”意図しない笑い”こそバラエティ番組の肝である。今回の収録の最も大きな収穫は、彼女の持つ瞬間的な反応の面白さが発見されたことと言っても過言ではないだろう。
また、田村はリアクション以外でも印象的な姿を見せた。それはひな壇での振る舞いである。他のメンバーが中央でプレゼンしている時に、脇で森田ひかるとともに2人で楽しげに笑い合っている様子が何度もカメラに映り込んだ。2人のこうした姿勢は確実に現場の盛り上がりを支えていただろう。
そもそも同番組は、7月15日と22日の2週に渡って放送された回「2期生の悩みを解決しよう」において、バラエティ番組におけるコツを1期生から教えられて以降、本来の企画の主旨に加えて「メンバーたちが番組をどのように盛り上げているのか」という視点が生まれている。例えば、同回で「前後左右も巻き込むべし」というアドバイスがあった。回答した石森虹花いわく「みんなで雰囲気を作っていくことが大事」で、笑う時は周りを巻き込んで感染させるのが良いというのだ。今回の放送ではそれがしっかりと実践されていたと言えるだろう。画面全体に楽しげなムードが充満していた。2期生の活躍の裏には、その布石として1期生がアドバイスする回があり、それが結実したのが今回の放送だったというわけだ。