『I am I』インタビュー
大原櫻子が語る、“自分を信じる”ことの大切さ 5周年経て音楽活動と女優業のバランスに変化も
自分にとっての楽しさを軸にしながら考えていくのが大事
——2曲目の「未完成のストーリー」は、シンプルなビートとギターのリフレイン、煌びやかな鍵盤の音が印象的なナンバー。この曲の作詞も高橋久美子さんですね。
大原:曲を聴いたとき、「なにこれ?! 新しい!」と思いました。メロディは元気な感じだったんですけど、歌詞には切なさがあったので、ちょっと控えめに歌って。AbemaTVの番組(恋愛バラエティ番組『恋する週末ホームステイ』)のエンディングテーマなので、その色に合う楽曲ということを第一に考えて作ってもらったんですけど、〈月を見れば 君思う/会いたくて バカでしょ〉なんて、すごくかわいいですよね。大人になるにつれて忘れちゃう感情だなって。レコーディングでも、番組のなかで一生懸命に恋愛して、笑ったり涙している女の子たちを思いながら歌ってました。
——大原さん自身も共感できる部分がある?
大原:共感というよりも、想像力かな。「あの人のことを考えると眠れない!」みたいな恋はしたことがないし(笑)、この歌詞に出てくる女の子を想像して歌っているというか。「こういう女の子ってかわいいな」ってキュンとするところはありますけどね。
——自分自身を反映させるというより、演じながら歌っているというか。
大原:どちらも楽しいんですよ。「I am I」はかなり“私”の曲というか、共感できるところがすごく多くて。「未完成のストーリー」は、実際にこういう経験をしたことはないけど、気持ちはわかるなっていう。……これはお芝居の話になりますけど、まったく自分とかけ離れた役を演じていると、そっちに近づいちゃうことがよくあるんです。言葉遣いや仕草、持ち物の趣味とか。演技は“演じる技”だから、なりきろうとするのはダメだと思うんです、ほんとは。私は不器用だから、どうしても染まろうとしてしまって……疲れます(笑)。まだまだだなって思いますね。
——シングルの3曲目は「泣きたいくらい」の“English ver.”。
大原:英語バージョンは以前からやってみたかったんです。そのことをスタッフの方に話したら、「今の時期にいちばん聴かれているのは『泣きたいくらい』だから、英語バージョンを作ってみたら?」という提案をもらって。英語で歌うのはめちゃくちゃ難しかったです。移動中もずっと練習して、発音をチェックしてもらって。幼い頃から洋楽を聴くことが多かったし、意味もわからず英語で歌っていたので、発音は何となく沁みついていると思うんですけどね。英語のオリジナルソングも作ってみたいですね。
——5周年のベストとツアーを経て、6年目の始まりを告げるシングルが出て。“またここからスタート”という感覚もありますか?
大原:どうでしょう? 私自身はそこまで5周年を意識していないんですよね。まわりのみなさんは「5周年だね」って言ってくれるし、お祝いしてもらえるのはすごく嬉しいんですけど、私のなかでは区切りという感じもなくて。だって、まだ5年ですよ? まだまだだなって思うし、やりたいこともいろいろあるので。そうですね、20年くらい活動できたら拍手かも。20歳は成人になる年齢だし、そこまでやれたら“パチパチ”かもなって。そのときに楽しいと思えることを続けて、パッと振り返ったときに「あ、20年経ってた」ってなったら幸せですね。
——その時期に興味があること、楽しいと感じられることに向かうのが大事?
大原:そうですね。そんなに先のことは考えていないので。“20代後半くらいで海外でお仕事できてたらいいな”とか大きい野望はあるんですけど、“絶対”という言葉はないと思ってるので。
——何が起きるかわからない、と。そういうところも自然体ですよね。
大原:確かにそうかも。最初の頃は、そういう部分をあまり表に出せなかったんですよ。デビュー作のキャラクター(映画『カノジョは嘘を愛しすぎてる』の主人公・小枝理子)のイメージも強かったので。実際の私はだいぶ違うんですけどね(笑)。いまはすごくニュートラルだし、楽しみながら活動できてますね。自分にとっての楽しさって、やっぱりライブとかお芝居なんです。そこを軸にしながら、何ができるかを考えていくのが大事だなって。
——自分にとって必要なものがハッキリしてるんですね。
大原:そうかも。友達と予定があっても「今日は人と会うと疲れちゃいそうだから、やめとく」と言えるようになったので。
——女優とアーティスト活動のバランスも上手く取れてる?
大原:はい。ぜんぜんスイッチが違うので、ずっとやっていられるんですよね。舞台とライブでは、来てくださるお客さんの層もだいぶ違うし。演技に関しては、学びながら続けさせてもらっている感じですね。5年前にくらべると少しずつ知識も増えているし、いろんな方に指導してもらいながら、どんどん積み重ねていけたらなって。それは音楽も同じかな。
——活動を通してインプットしているというか。
大原:自然にやっている感じだと思います。流行ってる音楽を教えてもらったりもするけど、私の好きなものって、ちょっとズレてるんですよ(笑)。小さい頃からそうだったんですけど、流行りが過ぎてから、やっと「いいかも」と思い始めたり。一貫して好きなのは、“表現力がある人”なんですよね。たとえば「いいな」と思う歌詞を見つけたときも、「私もこういう歌詞を書きたい」と思うのではなくて、歌い方や表現の仕方に惹かれることが多くて。「こういう表現を身に付けたい」、「そのためにはどういう練習をしたらいいだろう?」とか、自分がどう動くか? ということにつながるんですよね。
——ジャンルに関わらず、表現力がポイントなんですね。
大原:そうです。私、ONE OK ROCKさんが大好きなんですけど、すごく激しいサウンドだし、歌詞もすごい言葉を使っていて。それもやっぱり、Takaさんの表現力に惹かれているんだと思います。ジャンルは関係ないですね、ほんとに。家族とカラオケに行くと、ずっと演歌ばっかり歌っています。
(取材・文=森朋之)
■リリース情報
シングル『I am I』
発売:7月31日(水)
<初回限定盤>
価格:¥1,389(税抜)
<完全生産限定盤>
価格:¥1,852(税抜)※上限設定あり
<通常盤>
価格:¥1,111(税抜)
・初回限定盤特典…「I am I」ミュージックビデオ
・完全生産限定盤…グッズ付き(SAKURAKO OHARA HOTELキーホルダー)
CD収録曲(初回限定盤/完全生産限定盤/通常盤共通):
1.I am I ※ドラマパラビ「びしょ濡れ探偵 水野羽衣」主題歌、
2.未完成のストーリー※AbemaTV「恋する❤週末ホームステイ」主題歌
3.泣きたいくらい –Englishver.-
全3曲収録
7月31日より音楽ストリーミングサービスおよびiTunes Store、レコチョク、moraなど主要ダウンロードサイトにて配信スタート
※対応ストリーミングサービス:Apple Music、LINE MUSIC、Amazon Music、Unlimited、AWA、KKBOX、Rakuten Music、RecMusic、Spotify、YouTube Music
<シングル先着予約・購入特典>
下記対象店にて 10thシングル「I am I」を予約・購入すると先着で、「大原櫻子オリジナル名刺」をプレゼント。
<絵柄A>タワーレコード 全国各店 / タワーレコード オンライン
<絵柄B>HMV 全国各店 / HMV&BOOKS online
<絵柄C>TSUTAYA RECORDS 全国各店 / TSUTAYA オンラインショッピング
※TSUTAYAオンラインショッピングはご予約分のみ対象です。
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