Juice=Juice&アンジュルムの“第1章”の終わり 2019年上半期ハロプロ重大ニュースを振り返る

今月10日発売、今年3月11日の梁川奈々美卒業ライブの模様を収録したBlu-ray『Juice=Juice&カントリー・ガールズ LIVE ~梁川奈々美 卒業スペシャル~』(hachama)

 2019年も6カ月を過ぎ、一年の折り返し地点に来た。このタイミングで、ハロー!プロジェクトの1月~6月の上半期における重大トピックスを選考し、この半年間に何があったのかを振り返ってみようと思う。

 まずは重要と思われるトピックスを時系列順に10個挙げていく。なお、関連する項目はひとつにまとめた。また、厳密にはハロプロではないアップフロント系グループなども、ハロプロ関連と捉えて選考の対象に含める。

【01】03.11[カントリー・ガールズ/Juice=Juice]梁川奈々美、Zepp Tokyoでのライブをもって卒業

 カントリー・ガールズとJuice=Juiceの兼任メンバーであった“やなみん”こと梁川奈々美は、昨年2018年11月2日に両グループおよびハロプロから卒業することを発表した。当時17歳高2だった彼女は、進学へ向けて勉強に専念することを卒業理由とし、芸能界からも引退することになった。

 卒業公演は、カントリーとJ=Jの合同ライブという形で、2月14日にZepp Namba、3月11日にZepp Tokyoと、大阪・東京の二箇所で行われた。ライブ前半ではJ=J、後半ではカントリーのメンバーとしてステージに立ち、本人の意見も取り入れたセットリストで数々の楽曲が歌われた。終盤では2グループ合同の卒業セレモニーのあと、J=J「Good bye & Good luck!」、カントリー「VIVA!!薔薇色の人生」の2曲を披露し、ライブを締めくくった。2グループにまたがった兼任メンバーの卒業は、長いハロプロの歴史上でも初のケースだった。

【02】03.30[モーニング娘。OG]ライブイベント『ひなフェス 2019』に鞘師里保、Wらがゲスト出演

 昨年2018年はハロプロ20周年のメモリアルイヤーという位置づけで、ハロコン等のライブイベントにかつての在籍メンバーがゲスト出演するというプレミアムな演出が相次いだ。その流れがピークに達したのが、3月30~31日に幕張メッセで行われた『Hello! Project 20th Anniversary!! Hello! Project ひなフェス 2019』だろう。1日目の昼公演が「Hello! Project 20th Anniversary!!」と銘打たれ、ゲストとして辻希美・加護亜依・新垣里沙・道重さゆみ・鞘師里保の5名が登場したのだ。

 この5名はいずれもモーニング娘。OGで、新垣・道重・辻についてはこれまでもゲスト出演の機会は何度かあった。だが加護亜依は2007年の事務所契約解除以降、ハロプロのステージに戻るのはこれが初。しかも辻と一緒の出演ということで、かつて組んでいたユニット「W(ダブルユー)」の再結成が実現した。

 そしてさらにそれを上回るインパクトだったのが、鞘師里保の出演である。2015年に娘。を卒業し(ハロプロには引き続き在籍)、ダンスと英語の勉強のため海外留学へ旅立って以降、公の場に一切姿を現さなかった鞘師の突如の復活だったからだ。Wは代表曲「ロボキッス」などを歌い、13年ぶりにリユニオン。鞘師は現役モーニング娘。メンバーと共に、在籍時のシングル曲「Only you」などを披露した。

 なお、鞘師はこのライブ以前の2018年12月にアップフロントとの専属マネージメント契約を終了し、ハロプロからも卒業したことが発表されていた。つまりこの日のステージは、ファンが期待していた「ソロアーティストとして、または別の形でハロプロへ復帰、その第一歩」という意味合いとは異なるものだった。一部報道では、この時点で鞘師は芸能事務所に無所属だという情報も流れた。そして今年6月28日には、横浜アリーナでのBABYMETALのライブにサポートダンサーとして事前告知無く出演。今後の動向はまだ不明だが、ハロプロファンとしては少々複雑な思いにさせられる流れではある。

『ハロ!ステ#283』20周年企画 ゲストライブ(3.30 幕張メッセ 国際展示場 1ホール)

【03】04.17[つばきファクトリー]小野田紗栞、男性との2ショット写真についてブログで弁明

 つばきファクトリーメンバーの小野田紗栞が、一般人男性と一緒に写っているプライベート写真がネット上に流出。これを受けて小野田はブログを更新し、〈あの男性は地元のお友達です。しかし、誤解を招くような行動をとってしまったのは事実です。大変申し訳ありません。軽率だったと深く反省をしています。〉と謝罪した。

 グループ初のスキャンダルだったが、メンバー脱退などの事態へは発展せずに済んだ。しかしつばきファクトリーはこの他にもネガティブなニュースが相次いでいる。メンバーの浅倉樹々は2017年6月に腰椎椎間板ヘルニアを患い、一時活動を休止していたものの、7月以降に段階的に活動を再開。しかし今年5月にまた症状が悪化し、現在活動休止中となっている。また、メンバーの新沼希空は5月に階段で転んで尾骨骨折・臀部挫傷という全治1カ月の怪我を負った。この2人の影響で、6月からのグループ主演舞台『演劇女子部 遙かなる時空の中で6 外伝 ~黄昏ノ仮面~』は急なキャスト変更を余儀なくされた。

【04】04.19[BEYOOOOONDS]舞台『演劇女子部 不思議の国のアリスたち』で初主演(~4月29日まで)

 12人のハロプロ新グループとして昨年2018年に結成されたBEYOOOOONDS。メジャーデビューが8月に控えているが、それに先駆け、初の主演舞台『演劇女子部 不思議の国のアリスたち』が4月に上演された。結成当初、高瀬くるみ・清野桃々姫については「演技やパフォーマンスを中心とした活動」を行っていくとアナウンスされていたし、現在ライブで歌っているオリジナル曲「眼鏡の男の子」には曲中に寸劇が取り入れられていたりと、演技との親和性の高さがグループの特徴のひとつとなっている。

 メジャーデビューシングル『眼鏡の男の子 / ニッポンノD・N・A! / Go Waist』の8月7日リリースへ向けて、現在BEYOOOOONDSは毎週末に全国各地でリリースイベントを地道に開催中。ファンも着実に増えている印象がある。

『OMAKE CHANNEL』『演劇女子部 不思議の国のアリスたち』本編映像ダイジェスト

【05】05.03[こぶしファクトリー]中野サンプラザにて初の単独ホールコンサート開催

 こぶしファクトリーは、結成1年目には早々にメジャーデビューして日本レコード大賞最優秀新人賞を受賞、2年目には1stアルバムをリリースと順調な活動ペースだったが、3年目の2017年にはメンバー3名が相次いで抜けて当初の8人から5人へと大幅に減員した。

 ここから巻き返しを図っていたのが2018年で、その成果のひとつといえそうなのが、初の単独ホールコンサートの実現だった。『こぶしファクトリー ファーストコンサート2019 春麗 ~GWスペシャル~』というタイトルで、中野サンプラザおよびNHK大阪ホールにて開催。近年のグループの特色であるアカペラに加え、このコンサートでは和太鼓パフォーマンスも新たに披露。現在のこぶしの充実ぶりをアピールした。

『ハロ!ステ#290』こぶしファクトリー「ドスコイ! ケンキョにダイタン」(5.3 中野サンプラザ)

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「アーティスト分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる