NGT48問題がもたらす新潟経済への影響は? 『ご当地アイドルの経済学』著者が解説

 元NGT48の山口真帆が、大手事務所研音に所属したというニュースは、かなりの注目を集めた。研音の公式サイトにはニュースが流れたことで、多くのアクセスが集中して、一時期つながりにくくなっていた。

世界の人へ(Type-A)

 公式サイトには、山口の言葉が次のように掲載されていた。

「温かく迎えてくださり、新たな一歩を踏み出すきっかけをいただいた研音と、応援してくださる皆様への感謝の気持ちを忘れずに、また一から自分を磨き、これからの活動を頑張っていきたいと思います」

 研音は日本の芸能界を代表する何人もの大物俳優・タレントらが所属していて、山口の再出発には最適の環境だと思われる。おそらく多くの人たちは彼女にエールを送っているだろう。また同時に卒業した菅原りこはソロ歌手の道を、そして長谷川玲奈は声優を目指すという。彼女たちの選択が実り多いものであることを祈りたい。

 本論とはずれるが、NGT48のデビュー段階で書いた『ご当地アイドルの経済学』(イースト新書)で明記したことだが、筆者は当時のNGT48で注目する5人の名前をあげ、その中で菅原りこにも注目していた。今回の事件を契機にして、筆者は菅原りこの活動にファンとして特に注目していきたいと思う。

 もちろん山口たち三人がNGT48を離れたことで、今回の問題が解決されたわけではまったくない。特に暴行事件の発覚から今日まで、NGT48の運営主体であるAKSに対しては世間の目は厳しいままだろう。実際に、NGT48をこれまで支援したり、協賛していた新潟の地元自治体や企業は、現段階でイベント出演や広告などを自粛したままである。筆者が改めて指摘するまでもないが、暴行事件の被害者が、所属する事務所に対してその対応を批判し続けたことは、実に深刻な事態だった。

 この深刻な事態は、山口たちが卒業してからも続いている。これは卒業公演がテレビで放送中だったが、NGT48の中核メンバーである加藤美南のInstagramへの不適切な投稿は衝撃を与えた。また筆者が注目しているのは、NGT48の劇場支配人である早川麻依子氏が突然、Twitterを開始し、今回の問題についての事務所側の立場を説明し始めたことだ。このこと自体は評価が分かれることかもしれない。他方では企業の広報活動としてはありえるという解釈も成立する。

 だが、筆者の意見は違う。山口は今回の卒業を決意した中で、「ここにはアイドルをできる居場所はない」と説明していた。これはNGT48側と山口との不協和音を示す言葉だろう。暴行事件の被害者が結局は、そのアイドルとしての活動の場を追われたことになる。このタイミングでの早川支配人のTwitterでの説明は慎重に行うべきだったろう。山口らが去っていったこのタイミングでは、あまりに事務所本位すぎるとみなされてしまう。詳細は省くが、予期できたことだが、炎上騒動に発展してしまい、企業の広報活動としては、うまくいっていない。

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