パク・ボゴムの音楽活動に対する強い意志と思いやりの精神 『Bloomin’』発売記念トークイベント

パク・ボゴム『Bloomin’』イベントレポ

 パク・ボゴムが5月21日、東京・中野サンプラザにて、日本デビューシングル『Bloomin’』発売記念プレミアムトークイベントを開催した。今回のイベントは19日の兵庫・神戸国際会館こくさいホールとあわせて全6回が催された。本稿では最終回となった東京第3部をレポートする。

 パク・ボゴムは、韓国で今もっとも注目を集める若手俳優だ。“2016年記録的高視聴率”を叩き出した韓国ドラマ『雲が描いた月明り』で地上波初主演を果たし、“国民の彼氏”と呼ばれるまでの人気俳優に。同ドラマで挿入歌「愛しい人」を歌唱して以降、アジアファンミーティングツアーなどで歌声を披露するようになり、2019年3月20日シングル『Bloomin’』で待望の日本歌手デビュー。1stシングルにしてオリコン週間シングルランキングで3位を獲得する快挙を成し遂げた。今回のイベントには、そのデビューシングルの購入者の中から抽選で招待されたファンが参加。およそ1時間、貴重なパフォーマンスとトークを楽しんだ。

 ボゴムがステージに登場してまず披露したのは、デビューシングル曲で日本オリジナル楽曲である「Bloomin’」。“遠く離れたファンの皆さんと一緒に花をこれからもずっと咲かせていきたい”との自身の思いが反映されているという同曲を低めの甘い歌声で歌い、ファンを魅了する。歌っている間も常に客席に目を配り、手を振ることを欠かさない。ファンを大切に思う彼の姿勢が伝わってきた。

 トークパートでは、勉強中だという日本語で一生懸命に思いを語ったボゴム。今回のイベントは、2月3日さいたまスーパーアリーナにて行われたファンミーティング『2019 Park Bo Gum Asia Tour in Japan < Good Day : May your everyday be a good day >』以来、約3カ月ぶりの来日となった。ボゴムは前回のイベントを振り返りながら、「次はもっともっと大きな会場に行きましょう」と意気込みを見せる。今回の会場は前回に比べるとファンの声が直接届くような距離感。ファンが熱い思いをステージにむかって語りかける度に、それぞれに耳を傾けようと優しい眼差しを向けるのが印象的だった。

 ボゴムは現在、大学院に通っており、音楽を専攻、作曲を勉強しているのだという。「いつか直接作詞・作曲をする音楽を作りたい」と今後の目標を語った。また、来週からは新しい映画の撮影が始まるとのこと。司会者に「演技と歌、どちらが大変か」と聞かれると「二つとも好きなこと。全然大変じゃない」と回答。しかし、『Bloomin’』レコーディングの振り返りになると一変、「少し大変でした(笑)」とお茶目に笑う。ドラマの撮影と並行してのレコーディングだったため、準備の時間が思うようにとれなかったというのだ。楽曲の出来栄えに関しても「少し残念です。僕の思いや考えがもっともっと入れられるはずだったので……でもみなさんがたくさん聞いてくれたので満足です!」と音楽活動に対するストイックさを垣間見せた。

 シングルに収録された3曲についてはどれも好きな歌詞とメロディとのこと。「僕の思いを抱きしめるような、あなたをなぐさめるような曲だと思います」とロマンチックな表現で紹介し、ファンを喜ばせた。また、「Bloomin’」MVのお気に入りのシーンについて尋ねられ熟考していると、客席から「最後の振り返るシーンがよかった」との声があがり、その場で再現するというサービスも。MVの中では様々なシーンにより“春”が表現されているのだが、その中で登場する花びらを腕に貼っているシーンに話題が及ぶと、“春を体に取り込むように花からエネルギーをもらっている”のだと説明。しかし、撮影中はその意味を具体的に理解していなかったようで、「秘密ですけど監督が考えてくれました」とヒソヒソ声で教えてくれた。

PARK BO GUM(パク・ボゴム) Debut Single『Bloomin’』MV_Full ver.

 駅構内や街中のビルボードなど大々的なプロモーションを振り返る映像が流れた後は、会場に集まったファンから事前に募った質問コーナーへ。「今後どのような曲に挑戦していきたいですか?」という質問には「もっといろいろな音楽をやってみたい。もっとゆっくりなテンポの曲も。音楽を勉強しているからどんなジャンルも昇華できる歌手になりたい。いつかダンスミュージックにも挑戦できるかな?」、「日本の桜を見たことがありますか?」には「まだちゃんと見たことがなくて。ここにいるみんなが僕にとっての桜です」など、ファンには嬉しい回答もあった。また、「最近、ボゴムさんは男らしくなってきたと思いますが、10年後の自分はどんな男性になっていたいですか?」との問いには、「かっこいいパパになりたいですね」と答えた後、通訳者に向かって真剣に韓国語で話しだすボゴム。「でも、男らしいは人によってさまざま。僕は強いものには強く、弱いものには弱くが男らしさだと思っています」と付け加える部分には、彼の誠実さが滲んだ。

 好きなマンガやアニメの話題では、中学生の頃に読んでいた『鋼の錬金術師』の名前が挙がった。中学生の頃は音楽と国語が好きで、数学・化学が苦手な“文系男子”だったという過去も明らかに。さらに、今はスラリとした長身も魅力的なボゴム。中学生の頃に始めた水泳の影響か、途中からぐんと身長が伸びたそう。またおまけのエピソードとして、高校生の頃、日本のドラマ、映画、小説などで見た「好きな人に第2ボタンをあげる」ことに憧れを抱いていたとの告白も。「心臓に一番近いボタンだから」という意味まで把握する“日本通”な一面も見せた。

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