森崎ウィン、AUN Jクラシック・オーケストラとのコラボライブで発揮した歌声の魅力
アンコールではメンバーとハイタッチしながら登場した森崎。ここでは先述のAUN Jのコラボアルバムで渡辺美里がカバーしている唱歌「故郷(ふるさと)」を、特別に彼が歌うことに。「名曲だけに簡単に歌えるものではないですね」と語っていたが、レギュラー番組『E★K radio』(FM yokohama)でのアカペラカバーのコーナーでも時折童謡や唱歌を披露するなど、彼の音楽的ルーツの一つともいえるジャンルでもある。この日は誰もが知るこのメロディを、AUN Jのメンバーが要所要所で凄まじくエモーショナル、かつドラマティックに紡ぎ上げたアレンジで披露し、観客を圧倒。透明感のある歌声で丁寧に同曲を歌い上げた森崎にも、拍手が鳴り止まなかった。
和楽器界が誇る精鋭プレイヤーたちとの贅沢なコラボを終えて、「生楽器でライブをずっとやりたくて。誘っていただいてありがとうございました!」と興奮気味に語っていた森崎。今年新体制に生まれ変わったPRIZMAXの楽曲では硬質なサウンドに合わせたアグレッシブな歌い回しがメインということもあり、彼の歌声の本質的な魅力を味わえる貴重な一日となった。今改めて、アーティスト・森崎ウィンの次なるステージを待ち遠しく感じている。
(文=古知屋ジュン)