わーすた、4周年ライブでファンに伝えた“スーパーありがとう” 5年目へと向かうグループの強さ

わーすた、4周年ライブで“スーパーありがとう”

「みんなにとって私たちはずっとキラキラと輝く存在でありたいから、これからも努力を怠らずに走り続けます。5年目もよろしくお願いします!」

 「スーパーありがとう」を歌い終えると、リーダー・廣川奈々聖が、凛とした表情を見せながらよく通る声で伝えた。いつもであれば感情を抑えきれずに涙を流してしまう彼女だが、今日は少し違っていた。きらめいた紙吹雪とあたたかい拍手が、深々と頭を下げた5人を包み込む。わーすたは今、5年目へと走り出したのだ。

 2019年3月31日、恵比寿ガーデンホールにて開催された『わーすた 4th Anniversary LIVE~わんだふるこれくしょん~』。3月29日に結成4周年を迎えた記念ライブであり、昨年4月より「わんだふるYEAR」を掲げ、12カ月連続新曲発表、企業やアーティストとのコラボ、初の主催イベント開催など、さまざまなエンターテインメントを発信してきたこの1年を締めくくるライブでもある。

わーすた

 1部と2部、全2公演行われたこの日のライブは、それぞれ構成と演出が異なる内容であり、この2部は1部になかったセンターステージが客席中央に設置されている。お馴染みの「Overture」が鳴り響き、ステージ上のスクーリンにこの1年を振り返る様々な映像に見入っていると、客席側からメンバーが登場。予想外のオープニング演出に騒然となった場内を、したり顔のメンバーがクラップしながら順番にゆっくりとセンターステージへ向かっていく。三品瑠香、小玉梨々華、坂元葉月、松田美里、最後に廣川がステージに上がると、「KIRA KIRA ホログラム」でライブがスタート。「私たちの気持ち受け取ってぇーー!!」と三品が高らかに声をあげる。突き抜けていく歌声とキレのあるダンスで攻め、初っ端からスロットル全開の5人を前に湧き上がるオーディエンス。センターステージという、いつもと違う臨場感も相俟って会場は早くもライブ終盤さながらのボルテージだ。そんな充満した熱気を颯爽とくぐり抜けように5人は「WELCOME TO DREAM」を歌いながらメインステージへと移動した。

 「ぶっ倒れるくらい一緒に盛りがって行きますか?」という廣川の言葉から「うるとらみらくるくるふぁいなるアルティメットチョコびーむ」が放たれる。ピコピコハンマー、ならぬ、伝説の剣「エクスカリにゃん」を三品が客席に投げ入れ、“とりお君”とハッピーエンドを迎えた、……のだが、スクリーンに映し出された“Nyantendo”のロゴから、続きの物語「くらえ!必殺!!ねこパンチ★ ~私達、戦うにゃこたん【レベル5】~」へと突入。謎の難病にかかってしまったとりお君を守るため、大繁殖した“きゅうり妖怪きゅりり”と壮絶な(?)戦いを繰り広げる、わーすたワールド全開の摩訶不思議なゲームファンタジーの世界へといざなわれていく。スクリーンのゲームバトル画面とめまぐるしく展開していく楽曲含め、一見ちょっと何が起こっているのかよくわからないこの世界観であるが、彼女たちの確かな歌唱力とパフォーマンスによって、自然と引きずり込まれてしまうのである。

 きゅうり妖怪になんとか勝利した5人の魔法少女はおうちへと帰って行ったが、ステージに置かれた5つのパネルから、深いグリーンの制服衣装を纏って再び飛び出した。2部だけのスペシャルメドレー、その名も「5時起きNEWたかしうぴぴパンツぱらどっくす重力Love♡hypnoticボン!メドレー」だ。「最上級ぱらどっくす」「完全なるアイドル」「グーチョキパンツの正義さん」……などなど10曲におよぶ楽曲のフレーズをコミカルに繋いでいく12分超えの超大作壮絶マッシュアップである。次々と畳み掛けてくるカオスティックな怒涛の構成に、ステージを所狭しと歌い踊る。

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