『プリパラ』シリーズアイドルが放ち続けるきらめきーーコンプリートアルバムを機に楽曲を振り返る

『プリパラ&アイドルタイムプリパラコンプリートアルバムBOX』

 2014年7月から放送が始まったアイドルアニメ『プリパラ』。2017年の『アイドルタイムプリパラ』まで約3年9カ月にわたって放送されてきた同シリーズの楽曲を詰め込んだ『プリパラ&アイドルタイムプリパラコンプリートアルバムBOX』が、3月27日に発売された。そこで、シリーズが一段落しても未だ色褪せない本作の楽曲の魅力について、改めてご紹介していきたい。

 本稿では作品に登場するプリパラアイドルたちの楽曲を中心にご紹介していくのだが、最初だけ例外として1st オープニング曲「Make it!」を挙げることだけはご容赦いただきたい。『プリパラ』シリーズでメインキャラクターの声優を務めるi☆Risが歌うこの曲は、間違いなく本シリーズのアンセム的存在。キラキラ輝くアイドルの世界への憧れを、言葉ではなく感覚として鮮烈に叩き込むようなキャッチーさを持つナンバーで、シリーズがスタートダッシュを決める起爆剤となった。一方、作中の楽曲もシリーズ序盤から良作連発。特にSoLaMi♡SMILEの「Pretty Prism Paradise!!!」は、イントロ冒頭のシンセがきらめきを強く感じさせるナンバーで、直後の空へと昇っていくような1オクターブ駆け上がるギターリフも印象的。また、リズム隊のサウンドが心地よく響くヘヴィなロックナンバーであるDressingPaféの「No D&D code」も、メンバーの東堂シオン(CV.山北早紀)の歌声のかっこよさとも相まって、初期の名曲のひとつに数えたい楽曲だ。

 2ndシーズンに突入してからは、より個性際立つキャラクターの登場やゲームと連動しての5人チームの実現を通じて、楽曲ジャンルが驚くほどの広がりをみせる。なかでも印象的なのは、黄木あじみ(CV.上田麗奈)の「パニックラビリンス」。Bメロのサビ前のウルトラ早口やふんだんに盛り込まれたセルフコールなど、徹頭徹尾濃すぎるキャラクターをそのまま反映したジェットコースターのような楽曲で、それを上田麗奈がもはや“あじみが歌っている”としか言いようのないパーフェクトさで表現。初めて触れた際に、圧倒されたリスナーも少なくないはずだ。

 3rdシーズンに入ると楽曲のバラエティはさらに豊かになるが、その中の台風の目といえば、主人公・真中らぁら(CV.茜屋日海夏)の妹・のん(CV.田中美海)だろう。彼女は、じゅのん・ぴのん・かのんの三役をひとりでこなし、3人のチーム・TRiANGLEとして非常に小気味良いダンスポップ「かりすま〜とGIRL☆Yeah!」でプリパラデビューを果たす。もちろんこの曲、音源でも声色で一人三役きっちり歌い分けられているが、実際に作品ライブでも田中美海が生で次々と声色を切り替えて披露し、会場を沸きに沸かせた1曲でもあった。

 そして『プリパラ』としての集大成をみせたのが、3rdシーズンのクライマックスを飾った「組曲フォーエバー☆フレンズ」だろう。第一楽章から本作の“み~んなトモダチ、み~んなアイドル!”というテーマや、劇中で行われる「誓いの儀式」を連想するフレーズも織り交ぜつつ十分すぎるほど伝える大団円感の強いナンバーで、第二楽章では女神ふたりと神アイドルとなったSoLaMi♡SMILEがハーモニーを響かせるというエモさも持つ。インターリュード、その他のプリパラアイドルの持ち歌をメドレー形式で織り込むと、第三楽章ではそこにSoLaMi♡SMILEも加わり一緒に歌唱。ラストに再びテンポを上げ、第一楽章のサビの旋律を活かした第四楽章へと突入。チームごとの「フォーエバー☆フレンズ!ウィー・アー!」の歌唱がファンの胸を熱くするし、最後をらぁらが〈I “FRIEND” YOU! Forever!〉と締めくくったのも、完璧中の完璧だった。この楽曲を手がけたのは、松井洋平・桑原聖・酒井拓也の3人。DressingPaféの2曲目「CHANGE! MY WORLD」を皮切りに、SoLaMi♡SMILEの勝負曲「トライアングル・スター」や3rdシーズンのエンディング曲「Growin’ Jewel!」を手がけたチームだ。加えて松井は前述の「Pretty Prism Paradise!!!」の作詞から本作に携わる、シリーズを知り尽くした作家のひとり。だからこそ、この『プリパラ』のすべてを内包したような歌詞とサウンドを作り上げられたのだろう。

コラムPick Up!

もっとみる

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「アーティスト分析」の最新記事

もっとみる

映画部Pick Up!