竹内美宥、高橋朱里、川村真洋…日本人アイドルの韓国デビュー続出 『PRODUCE 48』軸に考える
『PRODUCE 48』は、約3カ月で放送を終え、最終選考で選ばれた12人がIZ*ONEとしてデビューした。けれど、あと一歩でデビューが叶わなかったメンバーにも得られたものがあった。それは3月の過酷なトレーニングで培った実力であり、世界的な知名度だ。AKBグループももちろん広く知られてはいるものの、『PRODUCE 48』は韓国をはじめとしたアジア各国で放送され、その人気は絶大。推しをピックして応援するという番組の趣旨もあり、たとえデビューできなかったとしても、その後の動向をチェックする人は多い。
そんななか、まずは竹内美宥が昨年9月にAKB卒業を発表。そして今年3月4日に高橋朱里がAKB卒業とともにWoollimエンターテイメント(以下、Woollim)から韓国デビューすることを発表した。さらにその4日後には竹内美宥がMYSTIC Entertainment(以下、MYSTIC)所属になることを発表。WoollimはINFINITEやLovelyzを輩出した楽曲的にも安定した評価がある事務所。MYSTICは韓国の有名シンガーソングライターであるユン・ジョンシンが立ち上げた事務所で、個性的な歌手が多数所属している。いずれも韓国では知られている会社であり、それぞれの個性にあった選択をしたことがわかる。つまり、2人の韓国での活動は一過性のものではなく、本気の挑戦なのだ。
そしてもうひとり、2人に先駆けてデビューを果たした川村真洋についても触れておきたい。彼女は乃木坂46の1期生で、昨年3月に卒業。もともと彼女は小学生の頃からダンススクールに通い、ダンスと歌の実力は乃木坂内でも高評価。乃木坂46でデビューする前はアップフロント関西(旧ハロプロ関西)のオーディションにも合格していたという。そんな彼女がどういった経緯で韓国でZ-GIRLSとしてデビューすることになったのかは不明だが、彼女もまた実力を発揮できる場を新たに掴んだといえる。
この3人に限らず、韓国でデビューした日本人はいずれも実力のある面々。その自信があるからこそ、実力が評価される韓国で自分の力を試したいという気持ちもあったはず。
アイドル群雄割拠のこの時代、実力があって当たり前のK-POPの世界で生き残るには、さらにそこから個性や愛嬌、バラエティ能力など、求められるものが多い。けれども異国まで飛んでいくガッツもまた個性のひとつ。彼女たちががんばって得た経験と実力をもって、韓国でさらにはばたいてほしい。
■尹秀姫
東京都出身。フリーランスの編集・ライター。K-POPを中心に様々な媒体でインタビュー・コラムを執筆。『韓国語ジャーナルhana』のミュージックページ担当。WANNA ONEの解散であれだけ号泣したのに、今はIZ*ONEが気になっている懲りない性分。