フォーリミのステージはなぜ“常に圧倒的”なのか ファンとライブの力を全面的に信頼した攻めの姿勢

フォーリミのライブはなぜ“圧倒的”なのか

 約2年ぶりとなるフルアルバム『SOIL』のリリースに伴う全国ツアー『04 Limited Sazabys SOIL tour 2019』の中盤、ZeppTokyo公演。ハード&ポップなメロディックパンクを中心にしたアルバムと同様、この日も04 Limited Sazabysは攻めの姿勢が貫かれたステージを見せてくれた。

 開演前のBGMはThe Get Up Kids、Fall Out Boy、Rancidなど。フォーリミのルーツであるバンドたちの楽曲が大音量で響き渡り、自ずとテンションが上がる。おなじみのSEとともにメンバーが登場した瞬間、オーディエンスは一斉に腕を上げ、歓声がこだまする。ライブが始まる前から“勝ち”みたいな雰囲気がすごい。とあるベテランバンドのフロントマンは“ステージに上がった瞬間に圧倒できなきゃダメ”と言っていたが、いまのフォーリミはまさにその状態にある。冒頭からアッパーなナンバーを続けざまに叩き込み、モッシュの嵐を巻き起こすステージングも圧巻のひと言だ。

GEN
HIROKAZ
KOUHEI
RYU-TA
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 「若い人も俺らより先輩の人も、年齢もジャンルも関係なく、っていう共通項目でアガれるのがめちゃくちゃ嬉しいです。一緒にイイところに行きましょう!」というGENのMCの後は、新作『SOIL』の楽曲を次々と披露。攻撃的な2ビートと煌びやかなメロディ、“ヒーロー”をモチーフにした前向きな歌詞がぶつかり合う「My HERO」、超キャッチ―なギターリフ、清涼感のあるメロディと欲望を断ち切ることができない人間を描いた歌詞を組み合わせた「Brain sugar」、トリッキーかつファニーなギターフレーズと〈にゃんゴロ にゃんゴロ グータラ スーダラ〉というリリックが楽しい「Kitchen」。メロディックパンクを軸にしながら、幅広い音楽ジャンル、独創的なアイデアをぶち込み、唯一無二としか言いようがない楽曲に結びつけてきた彼ら。アルバム『SOIL』が(現時点における)その集大成であることを彼らは、ステージの上でダイレクトに示していた。

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