乃木坂46 井上小百合、写真集『存在』に込められた“恩返し” グループ愛溢れる人柄を解説

 『レ・ミゼラブル』に出演を果たした生田絵梨花、グループを卒業後も舞台の道で躍進する生駒里奈、先日卒業セレモニーを行った若月佑美など、乃木坂46には舞台女優として活躍するメンバーは多くいる。井上もその一人で、彼女は役者という夢を持ち乃木坂46に入った。乃木坂46の舞台『16人のプリンシパル』にてすでにその演技力が評価されていた井上は、2014年上演の『學蘭歌劇『帝一の國』』を皮切りに、“犬メン”でもお馴染みの『すべての犬は天国へ行く』、『墓場、女子高生』など舞台に強いメンバーとして多くの作品に出演。今年は、4月に上演された『若様組まいる~アイスクリン強し~』、乃木坂46メンバーによるダブルキャストで上演されたミュージカル『美少女戦士セーラームーン』では、セーラームーンとして主演を務めた。来年3月上演『愛のレキシアター『ざ・びぎにんぐ・おぶ・らぶ』』にも出演が決定している。

「今は乃木坂にいるからお芝居の仕事が来てるって思ってるんですけど、たしかにアイドルだからこそ舐められることも多かったりして。(中略)だから、乃木坂の評判を上げたいと思いながら、毎回いろいろな現場に行ってるんです」

「それぞれがいろいろな現場で関わる人たちと一緒に、ちゃんと本物を作り上げてくるからこそ、グループにもまたいろんなものを持ち帰ってこられるし、関わった人たちも、『乃木坂とまた何かやりたいね』って言ってくれる。それをどんどんつなげていけるようにしたいなとずっと思っています。まだまだ乃木坂がどんなグループなのか知らない人たちもいるので、開拓していきたいです」(参考:乃木坂46 秋元真夏×松村沙友理×井上小百合が語る、個々が持つグループ外の居場所と帰るべき場所

 アンダーを経験し、一人での舞台を通し見えてくるのが、乃木坂46というグループの大きさ、大切さ。かつての生駒里奈も、AKB48との兼任や舞台経験を通して、グループ愛が増したメンバーだったが、井上も多くのインタビューにてグループ愛を述べている。そこで共通しているのが、“恩返し”という言葉だ。誕生日当日、写真集のTwitterアカウントにアップされたファンに向けた直筆の手紙からも、井上の真摯なファンへの思いが伝わってくる。「心は目に見えずとも」と手紙にはあるが、その感謝の思いは井上やファンの中にしっかりと“存在”しているのは間違いない。

■渡辺彰浩
1988年生まれ。ライター/編集。2017年1月より、リアルサウンド編集部を経て独立。パンが好き。Twitter

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