JUJU、初心者でも楽しめる“おいしい”ジャズアルバム 『DELICIOUS』シリーズ最新作を聞く

JUJU、初心者でも楽しめる“おいしい”ジャズアルバム 『DELICIOUS』シリーズ最新作を聞く

 JUJUが12月5日に『DELICIOUS 〜JUJU‘s JAZZ 3rd Dish〜』をリリースする。ジャズアルバムシリーズの第3弾となる本作には、11月23日の『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)で披露される「My Favorite Things」、「What A Wonderful World」(トランペッター兼歌手のルイ・アームストロングのシングル曲として1967年に発表され、世界的ヒットを記録)、「Fly Me To The Moon」といったスタンダードナンバーに加え、映画、CMなどで耳なじみのある楽曲を収録。彼女自身のジャズに対する造詣の深さ、そして、ジャズを歌うことへの強い愛着が滲み出る、充実の仕上がりとなっている。

12.5 Release JAZZ AL「DELICIOUS ~JUJU‘s JAZZ 3rd Dish~」全曲ダイジェストムービー

名曲の数々を輝かせる、JUJUの“歌”力

 アルバム『DELICIOUS 〜JUJU‘s JAZZ 3rd Dish〜』には、他にも久保田利伸とのデュエットによる「Englishman In New York」(スティング)、「New York, New York」(マーティン・スコセッシ監督作品『ニューヨーク・ニューヨーク』主題歌)、「Smile」(チャーリー・チャップリン主演・監督作品『モダン・タイムス』テーマ曲)、“JUJU×松尾潔×小林武史”名義によるオリジナル曲「メトロ」などを収録。このシリーズのプロデューサーである松尾潔がライナーノーツで「最大のトピックは主役のJUJUの成熟なのだ、と言いきりたい。今回の歌いっぷりの素晴らしさは、彼女がデビュー以来絶えず模索してきたボーカル表現のひとつの到達点を示していると思う」と記している通り、本作における彼女の歌は(これまでのキャリアの中でも)もっとも充実していると言っていい。

(写真=古賀恒雄)

 本作をじっくり聴く中で筆者は“良く知られた名曲にジャズのアレンジを施した”というより、“ジャズシンガーとしてのJUJUの魅力を表現するために楽曲がセレクトされ、アレンジされた”という印象を受けた。ジャズという音楽を愛し、聴き続け、それが彼女の身体の中で(まるで贅を尽くしたパイ料理のように)幾重にも折り重なっている。このアルバムを聴けば、誰もがそのことを実感するはずだ。

JUJUとジャズの奥深い関係

(写真=古賀恒雄)

 JUJUの音楽的ルーツにはジャズのエッセンスがたっぷり含まれていること、18才のときにジャズシンガーを志してNYに単身留学したこと、アーティストネームの由来がウェイン・ショーター(1960年代にマイルス・デイヴィス・クインテットに参加、1970年代はWeather Reportのメンバーとして活躍したサックス奏者)の名盤『Juju』にちなんでいることは、彼女のファンはもちろん、音楽リスナーに広く知られた話だと思う。いまやJ-POPを代表するシンガーとなったJUJUは、ポップスと並行して、ジャズをテーマにした活動も継続している。その最初のアクションは、2011年10月にジャズの聖地・Blue Note Tokyoで行われた『JUJUの日SPECIAL LIVE in BLUE NOTE TOKYO』。筆者はその公演を観る幸運に恵まれたのだが、「You’d Be So Nice To Come Home To」「Night And Day」などのスタンダードを軽やかに、そして、豊かな情感を込めて歌う姿からは、その身体の中にジャズが深く浸透していることがはっきりと感じられた。この公演で彼女がプロデュースしたウイスキーベースのカクテルもキリッと苦みが効いていて、とても美味だったことも印象に残っている。

(写真=古賀恒雄)

 今年の夏もBlue Note Tokyoで『JUJU JAZZ LIVE』を9日間に渡って開催。島健を音楽監督に迎え、山木秀夫(Dr)、納浩一(Ba)、村田陽一(Tb)といった凄腕ミュージシャンとともに「CANDY」「BLACK COFFEE」など名曲を披露し、様々な年齢層のオーディエンスを魅了した。オーセンティックなジャズと幅広いリスナーをつなぐ役割も果たしている。

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