綾野ましろ、ボーカリストとして1段上へ 特別な想い語った『YOUR WORLD』を振り返る

綾野ましろ、ボーカリストとして1段上へ

 アニソンシンガーの綾野ましろが11月3日にマイナビBLITZ赤坂にて、ワンマンライブ『YOUR WORLD』を開催し、10月26日に配信リリースされた「GLAMOROUS SKY」を初披露した。同曲は2005年に公開された映画『NANA-ナナ-』の主題歌として、原作者の矢沢あいが作詞し、HYDE(L'Arc~en~Ciel)が作曲したパンクロックナンバー。主人公の大崎ナナを演じた中島美嘉がNANA starring MIKA NAKASHIMA名義でリリースし、オリコンウィークリーチャートで2週連続1位を獲得するなど大ヒットを記録。綾野は「ずっと大切に聴いてきた曲です。カバーさせていただけることが光栄ですし、本当に嬉しいです」と感慨深げに語り、この曲に出会った頃の自身を振り返った。

綾野ましろ「GLAMOROUS SKY」MV

 「当時、心がザグザグとささくれていて。誰かに理解してほしい、誰かのことをもっと理解したいんだよってもがいていた時期に出会った曲だったので、この曲をリリースすることが、みんなと一緒に作った“居場所”を守っていくことが私にとって使命というか……そんな人生でありたいなと思うきっかけにもなりました。本当に思いが強すぎてうまくまとまってないかもしれないけど、伝わってくれたら嬉しいです」と涙をこらえながら満員の観客に切々と訴えかけ、「いろんなタイミングが重なって、またこの曲に巡り会えた。本当に本当に長く、私の人生の中で歌っていけたらいいなと思います」と意気込みを語った。

 この日は、「GLAMOROUS SKY」のカバーアレンジを務めたCarlos K.が作曲とアレンジを手がけ、TVアニメ『Fate/stay night [Unlimited Blade Works]』(TOKYO MXほか)のOPテーマに起用されたメジャーデビューシングル表題曲「ideal white」やTVアニメ『グランクレスト戦記』(TOKYO MXほか)後期EDテーマとなった最新シングル表題曲「衝動」など、全22曲でパワフルな歌声を響かせた。激しく重いバンドサウンドを切り裂くハイトーンボイスは力強さをましており、ファルセットになってもボリュームは減らず、心地の良い抜け感もあった。パンチ力だけではない表現力の多彩さを獲得し、ボーカリストとして、一段レベルアップした印象を受けたファンも多かったはず。同箇所でのワンマンライブは昨年の同日に続き1年ぶり2回目となるが、この夏に開催した2度目のサーキットライブ(『綾野ましろ One-man Live Circuit 2018「PARAISO」』)の成果を随所に見せつけたステージとなっていた。

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