『アイリス』インタビュー
藍井エイルが語る、『SAO』新EDテーマに込めた思い「私の人間性が詰まっている」
今思えば、全部がプラスになってる
——そして、早くもニューシングルがリリースされますが、これまで何度もタッグを組んできたアニメ『ソード・アート・オンライン』(以下SAO)のEDテーマになってます。
藍井:またSAOの曲を歌わせてもらえるって思ってなかったので、再び歌えるって聴いた時にすごい嬉しかったです。実はちょっと秋アニメを調べてたんですよね。SAOがある! って思って。
——あはははは。チェックしてたんですね。
藍井:そしたら、まさかの歌わせてもらえることになったので、すごく嬉しかったですね。私にとっては、本当に藍井エイルを作り上げてくれたアニメと言っても過言じゃないくらい密に関わらせてもらっていて。ただ、今まではOPが多かったんですけど、今回は初めてのEDなんですね。しかも、今までは割とアップテンポで、デジタル感の加わったバンドサウンドだったのに対し、『アイリス』はラテンの四つ打ちみたいな感じの楽曲になっているので。今までみんなが持ってたSAOのイメージとは違う楽曲になってるんじゃないかなと思っていて。実はつい先ほど、EDの映像を見せてもらったんですけど、アニメ制作の方が楽曲とぴったり当てはまるような絵にしてくれていて感激しました。
——この曲の“僕”と“君”はどんな二人ですか?
藍井:ユージオっていうキャラクターをモチーフにしてますね。ユージオは“青”がテーマカラーになってるんですよ。だから、私はそこに勝手に親近感を覚えていて。本当は青い薔薇なんですけど、青い花っていう大きな括りにした時に、いろいろと花言葉とかを調べてたら、菖蒲=アイリスっていうお花の花言葉に“希望”ってあって。自分が尊敬する大切な人が自分に勇気や希望を与えてくれたように、自分からもその人に勇気や希望を与えることができたらいいなっていう気持ちを込めた歌詞になってますね。
——復帰第2作はご自身にとってはどんな1枚になりました?
藍井:私の人間性が溢れているものが出来上がったのかなと思ってます。私がお休みして、自分と向き合って、いろんなことを考えた時間があったからこそ出てきた言葉たちが並んでいるなって思ってて。「アイリス」は尊敬する大切な人に向けての言葉だし、「Daylight」も、二人三脚で同じ方向を向いて歩いていかないとその光には届かないっていうテーマになってて。“対みんな”ではなく、“1:1”という近い距離感で書けたのも、自分と見つめ合う期間があって、自分という性質を知ったからこそだと思うんですね。「Liar」も自分自身に嘘をついて、かっこいいフリをしたり、自分の弱いところは見ないフリをしたりとか、そういう、自分で自分の首を締めちゃうというか。強がりな嘘つきな人がテーマになってる曲なんですけど。
——それはご自身の内面とは別ですか?
藍井:一部ではありますけど、お休みするまで気づいてなかった部分だと思います。お休みをする前は自分はすごい強い人間だと思ってたし。弱い部分は絶対に人に見せちゃいけないっていう考え方で、マイルールがすごく多かった。頼りない感じでいちゃいけないとか、○○しちゃいけないっていう考えが強かったんですけど、不自由な状況を自分で作るような偏りはあんまり良くないんだろうなってことに気づいて。人に頼ったりとか、できないことを相談したりとか、全然悪いことじゃないのに、自分で自分のことを締め付けていた部分があった。でも、「Liar」では、君と一緒だったら、狭いビルに囲まれた小さい青い空でも、自由に飛び回ることができるかもしれないっていう前向きな完結をさせてて。過去の自分がこういう気持ちになったこともあるし、強がってたことも、今思えば、全部がプラスになってるよなっていう内容なので、まさに、私の人間性が詰まったシングルになってるかなと思います。
——今年はかなり精力的に活動しましたが、これからはどう考えてますか?
藍井:今のところライブは武道館しかやってないんですけど、やっぱりライブが好きだなって再確認したので、いろんなところに行ってライブがしたいですね。踊ってみたり、ギターを弾いてみたり。エンタメ感溢れるショーのようなライブを作っていきたいし、とにかく、どんどんライブをやっていきたいなっていう気持ちでいっぱいですね。頑張ります!
(取材・文=永堀アツオ)
■リリース情報
『アイリス』
TVアニメ『ソードアート・オンライン アリシゼーション』EDテーマ
10月24日(水)
初回盤(CD+DVD)
「アイリス」MV+Photobook
¥1,944(税込)※三方背BOX
通常盤(CD)
¥1,296(税込)
期間生産限定盤(CD)
¥1,404(税込)※デジパック仕様/アニメ絵柄オリジナルミニポスター封入
※レーベルの意向により初出時と原稿の内容に変更がございます。訂正してお詫び申し上げます。