TWICEからファンへの“ありがとう”が詰まった1枚 日本1stアルバム『BDZ』収録曲を分析

 9月12日、TWICEの日本1stアルバム『BDZ』がリリースされた。「One More Time」「Candy Pop」「Wake Me Up」のシングル曲とカップリング曲の「Brand New Days」、映画『センセイ君主』の主題歌The Jackson 5のカバー曲「I WANT YOU BACK」に「BDZ」を含む新曲5曲を加えた全10曲の構成となっている。

TWICE『BDZ』

 アルバムタイトルにもなっている新曲「BDZ」は作詞作曲共にTWICEの所属事務所・JYPエンターテインメントの創業者であり音楽プロデューサーのJ.Y.Park。所属アーティストのタイトル曲を日本オリジナルで書きおろすのは2PM以来であることからも、本作への力の入れ具合が感じられる。JYPエンターテインメントの音楽的な基盤になっている1950〜1960年代のサザンソウルやシカゴソウル、ファンク等のブラックミュージック、とりわけ60年代前半までのモータウンミュージックを彷彿とさせるナンバーだ。同アルバムに収録されている「I WANT YOU BACK」も<モータウンレーベル>の名曲だが、全盛期のモータウンミュージックはティーン向けの商業音楽でありながらロック、ブルース、ジャズなど人種やジャンルを超えてミクスチャーされたポピュラーソングが生まれ、アメリカ経済の黄金期であった1950年代の多幸感の名残のある時代の空気は、TWICE特有のポジティブなバイブスとよく似合うのかもしれない。歌詞もブルドーザーのごとく恋の障壁をぶち壊していこうという、今まで以上に力強いメッセージがこめられており、可憐で可愛いだけではない新しいTWICEのイメージを打ち出している。

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