3rdシングル『理解者』インタビュー
デジタル声優アイドル 22/7 西條和・白沢かなえ・帆風千春が語る、“キャラクターになりきる”重要性
「かなえる(白沢)は距離感が絶妙」(西條)
ーーちなみにみなさん、22/7のメンバーの中で自分の〈理解者〉だと思う人は?
帆風:私は高辻麗ちゃんですね。二次元好きという趣味が一緒で、私が何か薦めたら麗ちゃんは気に入ってくれるし、私は麗ちゃんが薦めてくれたものを気に入ることが多くて、ハマるところも似てるんです。控え室ではずっと二次元の話ばかりしてます(笑)。
ーー帆風さんはツイッターのプロフィール欄に〈ゲーム (主にペルソナ3.4.5が好きです)〉と書かれてますものね。
帆風:そうなんです! 『ペルソナ』シリーズはすごく好きなんですよ。ただ麗ちゃんは〈ペルソナ〉をやってないので、そこは二次元の趣味の難しいところです(笑)。
ーー西條さんが〈理解者〉だと思うメンバーは?
西條:私は白沢かなえちゃんです。私はダンスのレッスンのときとか、自分の思ってることを言えないことが多いんですけど、そんなときにかなえるは「なごみんはどう思った?」ってわざわざ聞きにきてくれたりするんです。困ってるときは気づいて助けてくれるし、一人になりたいときはほっといてくれて、その距離感が絶妙なんですよ。考えてそうしてくれてるのかはわからないんですけど、無意識だったらすごいなあと思って(笑)。
白沢:特に何も考えてなかった(笑)。でも、パフォーマンスの面では、私となごみんの目指してるところに似てる部分があると勝手に思ってたので、悩んだときはまずなごみんに相談するんです。なごみんに聞くと「やっぱりそうだったんだな」と思うことができて、自分も安心できるんですよ。
ーー白沢さんがメンバーのなかで〈理解者〉だと思う人は?
白沢:私は帆風千春ちゃんです。趣味とかがピンポイントで合うわけではないんですけど、全体としての考え方が私と似てるんですよね。普段から「私もそう思ってた!」って思うことが多いんですよ。
帆風:たしかに! かなえるとは「どういうグループになっていきたいか?」とか「そのためにいま必要なものは何だろう?」とか、マジメな話で意見が合うことが多くて。そこからメンバーみんなに共有したり、もっと意見を聞くべきかを判断することが多いので、かなえるには私がすごく支えられてます(笑)。
白沢:あまりにも考え方が合いすぎるので、「いま自分が思ってることをちはるんも思ってるんだろうな」と思うようになったぐらいで。
帆風:アイコンタクトで通じ合うみたいな感じで、顔の表情を見て何となくわかるようになったよね(笑)。
ーーさて、22/7のMVは毎回みなさんがキャラクターをモーションキャプチャで演じて3DCGで表現されてますが、今回の「理解者」は渋谷の街中で激しめなダンスを披露する、これまでとはまた違った魅力を持つ映像に仕上がっています。みなさんが思う見どころは?
帆風:今回は8人のメンバーそれぞれにソロパートがあるんですけど、MVではそのパートと一緒にキャラクターの顔が映し出されるので、歌声とキャラクターが紐付いてわかるようになってるんです。それとキャラクターの表情がいままでのMVよりも繊細に表現されてて、今回は切なげで絶妙な表情になっているので、ぜひ注目していただきたいです。
西條:「理解者」という曲名ですけど、MVの中ではあまりキャラクター同士でベタベタしてなくて、隣に立っていてもそれぞれが違う方向を向いてたり違う表情をしてたりするんです。でも、ダンスではみんなで手を繋いだり、まとまった動きをしてるところが多いので、そういうギャップにも注目してもらえたらと思います。
白沢:今回のMVは渋谷が舞台なんですけど、実際に渋谷のスクランブル交差点で踊ることなんて普通は出来ないので、そこはアニメーションのMVならではの世界観になっていると思います。それと私は間奏に入る部分の、私たちの演じるキャラクター以外の通行人が早送りで動いてるところが好きなんです。私たち8人だけが周囲と時間の流れ方が違ってる演出になっていて、広い世界の中に8人だけという感じがするんですよね。
ーー個人的に印象的だったのがみんなが踏切の前で踊ってるシーンで、みうちゃんが真ん中にいて、残りのメンバーがその周りをグルグル回ってるところはインパクトがありますよね。
西條:最後に腕をパンと回して、そこから間奏に入るんですけど、私個人としてはそこは苦労したところで、撮影の当日に決まった振り付けだったんですよ。ピシッと決めなくてはいけなかったので何回もやり直しました。
ーーあと、初回仕様限定盤Type-Aに付属のDVDには、このMVに加えて、みなさんがモーションキャプチャで撮影を行っている模様を捉えたメイキング映像も収録されるとか。YouTubeに公開されてるダイジェスト映像を拝見したところ、涙を浮かべてるメンバーもいたようですが……。
帆風:モーションキャプチャの撮影のときは現場での変更がたくさんあって、その対応にすごく苦労したメンバーがいたり、振りもすごく激しいものだったので負傷者も出たんです。そんな状況の中でそれぞれが全力を尽くして完成したのが今回のMVなんですけど、特典映像にはその裏側の部分が詰め込まれてるので、それを観てからMVを楽しんでいただくと、見え方もだいぶ変わると思います。
白沢:自分の動きがすべてキャラクターの動きになるので、みんな自分が失敗するとキャラクターが失敗することになるのを嫌がって、こだわりを持って臨んでいて。
帆風:自分自身と戦ってる子が多いんですよ。パフォーマンスについても「もっとできるようになりたい!」と追求しながら葛藤してましたね。それに今回は振り自体が激しかったので、いままでの曲だと振り入れのときも汗をしっとりかく程度だったんですけど、今回はそんな程度では済まなくて。特になごみんは普段からあまり汗をかかないんですけど、「理解者」の振り入れとモーションキャプチャの撮影のときは汗を流したという伝説があって(笑)。
西條:私は代謝が悪いみたいで顔に汗をかかないんです。なのに、この曲の振り入れでは何時間もぶっ通しで踊って、生まれて初めて前髪が汗で濡れる経験をして。「ヤバい!」と思ってちょっとテンションが上がりました(笑)。
白沢:モーションキャプチャの撮影のときはヘルメットをガッチリ被ってるので、もはや汗をかいてるのかわからないぐらいだったんですけど(笑)。