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LiSA、8つの“eN”に込めたメッセージ アジアツアー日本武道館公演から感じたこと

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 LiSAが初めて日本武道館でワンマンライブを開催したのは、2014年1月。1日限りの『LiVE is Smile Always ~今日もいい日だっ~』は、その年の夏に開催した富士急ハイランド・コニファーフォレスト公演に繋がる、ライブハウスからアリーナ会場へとステップアップしたLiSAにとっての大事な足跡だった。しかし、本人の体調が万全でなく満足のいく公演ができなかったことから、LiSAは翌年1月にリベンジ公演として日本武道館2DAYSに挑む。横浜アリーナ、さいたまスーパーアリーナと公演のキャパシティはどんどん大きくなり、『ROCK IN JAPAN FESTIVAL』や『SUMMER SONIC』などの大型フェスへの出演や主戦場を拡大し続けている。

 デビュー7周年というタイミングでリリースした、キャリア初のベストアルバム『LiSA BEST -Day-』『LiSA BEST -Way-』(2018年5月)は、本人が自ら選曲し、新曲も収められたストーリー性を感じさせる作品だ。このベスト盤2枚を発売し、翌月から巡る『LiVE is Smile Always~ASiA TOUR 2018~[eN]』のスタートは、リベンジ公演を果たしたLiSAにとって、いまだ残る恐怖心を払拭する、過去を越えるための場所。それがツアー幕開けとなる地、日本武道館だった。

 ツアー名に冠された「eN」には、様々な意味が込められている。筆者が公演を観たのは、日本武道館2日目の6月15日。ステージから伸びる花道の先にあるセンターステージには、ぐるりとファンが周りを囲む“円”という意味が込められているのが分かる。セットリストは、2枚のベスト盤から選曲された楽曲を中心に、「炎」「援」「怨」「艶」「円」「宴」「演」「縁」、という8つの「eN」でライブが彩られていく。センターステージにゆっくりと姿を現したLiSA。四方にいるファンを見渡した後、アカペラで歌い出したのは「Believe in myself」。〈いつか/この曲聴いた/誰かが/今を/愛せたらいい〉というメッセージは、LiSAがシンガーとしてデビューすることを決意した始まりの証。そこから、キーボードによるイントロを合図に、LiSAが拳を前に突き出し、「Rising Hope」へ突入していく。スクリーンに浮かび上がるのは、「炎」の文字。「AxxxiS」「ASH」と序盤から畳み掛けるような選曲だ。

 「楽しんだ者勝ちの“武道館”なんだよ!」という歌詞アレンジも飛び出した「Rally Go Round」から始まるポップチューンの「援」から、「怨」の文字が浮かぶ「L.Miranic」では黒いフードを被り、アウトロでは虚ろな、気だるい表情を浮かべる。花魁をイメージさせる和傘と着物を身に纏った「DOCTOR」では、マイクスタンドをポールに見立て、色気溢れる「艶」を演出。純白のドレスで歌った渾身のバラード「シルシ」、自身もギター演奏で参加した「WiLL〜無色透明〜」と、ステージの上でめまぐるしく変化し魅せ続けるLiSAに、エンターテイナーとしての資質を感じずにはいられなかった。

 2017年にリリースした「Catch the Moment」は、この1年の間で急速にライブの中で成長していった曲だ。曲が成長するという表現は、ライブでの一体感によって見えてくる、何とも数値化できないもの。しかし、筆者が確実にその成長を「Catch the Moment」に感じたのは、ファンの歌声による一体感からだった。2枚のベストアルバムは『Day』が「Rising Hope」、『Way』が「Catch the Moment」から始まる。LiSAにとっての一つの代表曲「Catch the Moment」は、『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)をはじめとした様々な音楽番組で歌われ、新たなファンを取り込む“入口”として機能したはずだ。

      

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