スクリレックスとYOSHIKIの『フジロック』共演は一体なんだったのか? 目撃者の柴 那典が振り返る
少なくとも言えるのは、スクリレックスが久々となる自身の新曲を用意しているということだ。スクリレックスは自身のInstagramに『フジロック』の模様を投稿している。
同じく彼が主宰する〈OWSLA〉のレーベルメイトであるジョッシュ・パンはインスタグラムのストーリーにスクリレックスのライブの模様を公開し、今年中に新曲が公開されるはずだと明かしている。
また、LAを拠点に活動するアジア系アメリカ人のトラックメイカー・ユルトロンもスクリレックスと会い新曲を聴かせてもらったとツイートしている。
I got to hang with Skrillex yesterday and he played a bunch of his new songs. Dude is so humble and talented... the new music is bout to change the game again, like he always does. I was looking at him like god i hate you cuz it’s so damn good and inspiring.
— Yultron (@yultron) July 20, 2018
その言葉によると新曲は「再びゲームを変える」ような内容だと言う。
一つの可能性は、ダブステップ/ブロステップ~EDM~ダンスホールレゲエとジャンルを横断してきたスクリレックスが、さらにここ最近のエモトラップの潮流を経由した上で再びメタル/ハードコア回帰を見せるのではないか? ということだ。
今回の『フジロック』の来日期間中にもスクリレックスはポスト・マローンとカラオケに行って90’sミクスチャーロックの伝説的バンドSublimeの「Santeria」を歌っている。
また、かつてボーカリストをつとめていたポストハードコアバンド・From First to Lastにソニー・ムーア名義で復帰し、新曲「Surrender」を公開している。
これらの動きが彼の今後の音楽活動にどう影響してくるかは不明だが、今回の『フジロック』でのYOSHIKIとのコラボが何かの布石になったとしたら、とてもおもしろいのではないかと思っている。
■柴 那典
1976年神奈川県生まれ。ライター、編集者。音楽ジャーナリスト。出版社ロッキング・オンを経て独立。ブログ「日々の音色とことば」/Twitter