GENERATIONS、THE RAMPAGE、FANTASTICS……ライブ経験を重ねて成長するJr.EXILEたち
FANTASTICS
2016年、EXILEメンバーでも新メンバー組である世界、佐藤大樹を中心に結成されたFANTASTICSは、2017年に『武者修行』を終え、オーディションで約3万人の中から選出されたボーカルの八木勇征、中島颯太が加入。2018年に入り、パフォーマーの中尾翔太が胃がんの療養のため活動を一時休止するも、EXILE HIROが「全力でサポートしていく」と表明し、5月にリリースされたEXILEの配信シングル「Turn Back Time feat. FANTASTICS」でもエールを送っている。
現在はメジャーデビューを目指し、現在は中尾を除く8人で『夢者修行 FANTASTIC 9』を回っている。この全国各地でフリーライブを行う『夢者修行(武者修行)』こそEXILE TRIBEの伝統であり、かつては二代目J Soul Brothersなども取り組んできた。これはもちろん母体となるEXILEがかつてアンダーグラウンドでライブを重ね、全国各地を回ってきたという経験から生まれたものだ。『夢者修行 FANTASTIC 9』は9人の絆を確固たるものにし、パフォーマンス面も大きく成長させることだろう。
HIROはJ Soul Brothersとしてデビューした直後、1年間に100日、あらゆるステージに立っていたことを著書『Bボーイサラリーマン』に記している。
「呼ばれればどこへでも行った。地方のショッピングセンターの特設ステージにだって喜んで立った。(中略)混雑したショッピングセンターで、まばらな拍手に頭を下げながら、ステージで踊るとどんな気持ちがするかは、経験しなきゃ分からないかもしれない」
「俺は覚悟を決めていたし、モノは考えようだとも思った。アイスクリームで口の周りをベタベタにして、ぼーっと俺たちを見上げているあの子が、いつの日か俺たちのファンになってくれないとも限らないじゃないか」
アンダーグラウンドシーンで人気、実力ともに群を抜いていたMATSU(松本利夫)、ÜSA、MAKIDAIは、そうした状況でも文句のひとつも言わず、夢を叶える為に懸命に踊っていたそうだ。こうした経験があってこそ、今のEXILE、そしてEXILE TRIBEがあるのだろう。全国を回り、一人ひとりの観客と向き合い、楽しんでもらうために全力でライブを行うことの大切さを、彼らは骨身に沁みて知っているのだ。HIROたちのライブにかける強い想いは、今なお、Jr.EXILEたちに受け継がれている。
(文=村上夏菜)