[ALEXANDROS]、ストレイテナー、バニラズ……日本のロックシーン象徴するバンドたちの新作

 連載99回目を迎えた今回は、久々に“ロックバンド縛り”。この夏にスタジアムライブを控えた[ALEXANDROS]の新曲、結成20年、デビュー15年のアニバーサリーを迎えたストレイテナーのニューアルバムなど、日本のロックシーンを象徴するバンドの新作をガッツリと体感してほしい。

[ALEXANDROS]『KABUTO』

 8月にZOZOマリンスタジアムで開催されるワンマンライブ『VIP PARTY 2018』、秋にリリース予定のアルバムへのキックオフとなる[ALEXANDROS]のニューシングル『KABUTO』。表題曲「KABUTO」はインダストリアルな手触りのギターリフ、金属的な響きを伴ってグルーヴするリズム、印象的なピアノ、コーラスを効果的に交えたアレンジ、ストイックに抑制されたメロディがひとつになったーーつまり“ルール無視! 何でもアリ! それがロック!”なナンバーに仕上がっている。「KABUTO」(カブト)という日本的なタイトルにおそらく意味はないと思うが、この曲を聴けば、彼らが現在のJロックシーンのトップに君臨していることを実感してもらえるはずだ。2曲目には詩人・作家の最果タヒが作詞、プロデューサーの小林武史が編曲を担当したミディアムナンバー「ハナウタ」(東京メトロ「Find my Tokyo.」CMソング)を収録。穏やかで素朴な旋律が心に沁みるポップチューンは彼らの新機軸と言えるだろう。

[ALEXANDROS] 「KABUTO」Teaser
ストレイテナー『Future Soundtrack』(通常盤)

 シングル「The Future Is Now」「タイムリープ」、秦 基博とのコラボ曲「灯り」を含む、結成20周年、メジャーデビュー15周年を記念したストレイテナーのフルアルバム『Future Soundtrack』。未来的なシンセを軸に壮大なサウンドスケープを描き出す「Future Dance」、<ずっと探してたこの場所で/物語は始まる>というフレーズが明るい予感を生み出すギターロックチューン「もうすぐきみの名前を呼ぶ」、心地よいビートとともに<きみの踊り方で踊るんだ>とメッセージを伝える「Superman Song」など、ポジティブな意志を感じさせる楽曲が並ぶ。ディストピア感に溢れた現状に絶望することなく、諦めることもなく、美しくデザインされたロックサウンドとともに“希望に溢れた未来”を描き出そうとする、その意志自体に感動してしまう。

ストレイテナー – タイムリープ
go!go!vanillas『SUMMER BREEZE/スタンドバイミー』(通常盤)

 爆発的かつ解放的なロックンロールサウンドと爽やかさ全開のメロディによって<しょげたことも活かせ 生み出すことに>と前向きなラインを高らかに響かせる「SUMMER BREEZE」、そして、60年代のポップソングを想起させる軽快なビートとともに、理想を掲げて進もうとする意志を描き出す「スタンドバイミー」というgo!go!vanillasの両A面シングル。ルーツミュージックをしっかりと血肉化しながら、現在進行形のロックサウンドを体現してきた彼らは、極上のポップセンスを吸収することによって、これまでとは比べ物にならないほどのフィールドに向かおうとしている。3曲目には柳沢進太郎(Gt)が作詞・作曲・ボーカルを担当したブルーズ風味のポップロックナンバー「Penetration」を収録。

go!go!vanillas – SUMMER BREEZE Music Video

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