Shuta Sueyoshi、日本武道館公演で示したエンターテイナーとしての才覚 「このステージは通過点」

Shuta Sueyoshi、日本武道館公演レポ

 昨年デジタル配信された『Switch』収録の3曲はもちろん、自身が初作詞を手がけ、日本・香港・台湾のiTunesでJ-Popランキング1位を獲得した「秒針 Re:time」も披露した。同曲では、時計や歯車をモチーフにしたセットをバックに、スタンドマイクにもたれかかるようにして歌い、サビでは夕暮れのようなオレンジ色の照明が場内を染めた。また、ため息を付くところでは、「お~!」と歓声があがり、最後には美しいファルセットでフェイクを聴かせた。

「ここまでくるのには、時間がかかった。正直辞めてえなとか、悩んだり落ち込んだこともあった。そんな自分にムチを打って、ここまで這い上がってきた。当たり前のことは日常に溢れているけど、みんながここにきてくれてライブができていることは、決して当たり前のことじゃない。その感謝の気持ちを何とかして表したくて、ここに立っています。言えることは、武道館のファイナルにきてくれたのが、君たちで良かった。本当にありがとう」

 最後のMCで、「普段はあまり話さないけど、今日は話したい」として、この日のステージにいたるまでの気持ちを伝えたShuta。その言葉には、素直な感情が表現されていた。この日武道館に集まった8,000人の声援を背に受けたShutaは、「このステージは通過点で、もっと見せたい景色があります。また必ず作品を作ってステージをやります」と、再会の日を誓った。

(文=榑林史章/photo by Takahiro Kugino)

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