森朋之の「本日、フラゲ日!」vol.93
GReeeeN、松任谷由実、ATSUSHI、コブクロ、ももクロ……“歌いたくなる”新作&ベスト盤
2018年9月に結成20周年を迎えるコブクロの、約1年ぶりとなるニューシングル『ONE TIMES ONE』。表題曲「ONE TIMES ONE」は“1×1”の意味で、小渕健太郎、黒田俊介の出会い、“音楽を諦めたくない”という思いで活動を続けてきた20年のキャリアを投影したナンバーに仕上がっている。華やかなオーケストラサウンド、行進曲のようなアレンジを含め、新しい未来へ向かおうとしているリスナーの心に強く響く楽曲と言えるだろう。カップリングには“命のつながり”“思いのつながり”をテーマにしたミディアムバラード「バトン」、そして、『orange』(映画、TVアニメの主題歌はコブクロの「未来」)で知られる漫画家・高野苺とのコラボレーションが実現した「君になれ」を収録。
今年1月に有安杏果が脱退、4人体制として再スタートを切ったももいろクローバーZの2018年第1弾シングル『笑ー笑 〜シャオイーシャオ!〜』。映画『クレヨンしんちゃん 爆盛!カンフーボーイズ〜拉麺大乱〜』主題歌の表題曲「笑ー笑〜シャオイーシャオ!〜」は、切なさと明るさが共存するメロディ、華やかなサウンドとともに“笑顔の連鎖”をテーマにした歌詞を描き出すアッパーチューンだ。<会いに行くよきっと会いに行く/にっこりしてる表情が浮かぶ>など有安を想起させるフレーズもあり、このタイミングにふさわしい楽曲に昇華されている。5月22日、23日には10周年記念ライブを東京ドームで開催。4人になったももクロはこのシングルをきっかけにして、新たなタームに突入することになるだろう。
■森朋之
音楽ライター。J-POPを中心に幅広いジャンルでインタビュー、執筆を行っている。主な寄稿先に『Real Sound』『音楽ナタリー』『オリコン』『Mikiki』など。