Airbnb、新サービスで音楽業界にも進出 ユニークなライブのありかたとして普及するか?

 宿泊施設、民宿の貸し出しと予約を行えるサイト・Airbnbが音楽業界にも進出。昨年始動した体験型旅行「Airbnb Trips」に続く、新たなサービス「Airbnb Concerts」を開始した。レストラン、オフィス、ワイン倉庫、ツリーハウス、大聖堂などユニークな場所で開催される小規模なライブを探し出すことができるサービスだ。

Airbnb Concerts

 個人宅の空き部屋と、宿泊場所を探している旅行者を結ぶサイト・Airbnb。2008年に創業し、2013年には日本にも進出。以降徐々に認知度を高め、現在は世界191カ国65,000以上の都市で利用され、通算の利用者数は1億5000万人以上という人気サービスである(2018年1月時点)。

 今回発表された新サービス「Airbnb Concerts」の特徴は、会場がどれもとてもユニークだという点である。大きなライブフェスや、有名なコンサート会場で開催される一般的なライブを見つけることはできない。隠れ家的な場所で開かれる秘密のジャズショーや、早朝に朝食を食べながら鑑賞するクラシック演奏、海沿いの別荘でおこなわれる弾き語りなどなど、特別なライブばかり。どのライブも100人以下のキャパで、アーティストと近い距離で音楽を楽しめるようになっているそうだ。

Introducing Airbnb Concerts

 Airbnbの音楽部門のトップを務めるジェームズ・ベシャラは「アーティストとの交流がこの新たなプラットフォームの魅力である」とBillboardのインタビューで述べた。「大規模なフェスでは10万人の客が、1500m離れた場所からステージを見ようとする。横にある15m程のスクリーンを通して見るだけ。それはアーティストとの交流とは呼べない」と自身もミュージシャンである彼は語っている(参考:Airbnb Expands Music Offering With Launch Of Dedicated Concerts Platform(Billboard))。「Airbnb Concerts」が提供するのはあくまで50〜100人規模のライブのみであり、それを変更する予定は無いそうだ。後ろの方で携帯をいじる人が多いようなライブではなく、そこにいる観客全員がアーティストを集中して観ることができる場にしていくという。

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