けやき坂46、2017年の躍進と成長 “アンダーグループ扱い”からの脱却を読む

 そして9月、5thシングル『風に吹かれても』の選抜と同時に、長濱の欅坂46専任が発表。同時期にけやき坂46初主演ドラマ『Re:Mind』(テレビ東京)の放送が発表されていただけに、ファンやメンバーへのインパクトは大きかった。柿崎がブログで「寂しいとか不安とか、ネガティブな感情しか湧かなくて、ねるの為に結成されたけやき坂46に、ねるがいなくなったら私達の存在する意味がなくなってしまうんじゃないかなど、いろんな事を考えました」と心境を告白(参考:柿崎 芽実 公式ブログ | 欅坂46公式サイト)。ひらがなけやきメンバー全員が不安でいっぱいだったのだ。

 しかし、12月17日に放送された『けやかけ』で齋藤冬優花が「兼任、本当にお疲れ様でした。ねるが頑張れる、ギリギリのところまで最善を尽くしたね」と長濱を労っていたように、ひらがなメンバーも兼任で悩んでいた長濱の気持ちを知っていたため、それぞれ感謝の気持ちをブログに綴っていた。そして加藤は、「これから今いる11人と新メンバーでひらがなけやきを最高のハッピー集団になって、もう誰にもアンダーって言われないチームになりたいって心の底から思ってます」と力強く宣言。長濱の脱退は各メンバーの気持ちをより一層引き締め、けやき坂46が進化する起爆剤となった。

 10月は、ひらがなけやきの2期生新メンバーが『けやかけ』に初登場。金村美玖、河田陽菜、小坂菜緒、富田鈴花、丹生明里、濱岸ひより、松田好花、宮田愛萌、渡邉美穂の9名が加わったことでけやき坂46は20名の大所帯になり、新体制で新たな章をスタート。ファッションブランドのイメージキャラクターから始まり、レギュラー番組の獲得、全国ツアー、地上波ドラマ主演&主題歌タイアップと、2017年はまさに破竹の勢いで快進撃を続けてきた。今年のけやき坂46の活動には、「経験と成長」という言葉がしっくりくる。漢字欅の背中を追いかけ、長濱が抜けたことで新しいグループに生まれ変わり、それが形となったこの1年。今年1年で土台は出来上がり、自分たちの立ち位置も見つけたひらがなけやきは、これからがアイドルグループとしての本当の勝負と言えるだろう。

(文=本 手)

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