超特急が明かす、武道館公演を経て生まれたライブ観「これからの僕らはもっと攻めていきたい」

超特急が明かす、これからのライブ観

 2017年はシングル『超ネバギバDANCE』で自身初のオリコンウィークリー1位を獲得、続くシングル『My Buddy』が主題歌に起用されたドラマ『警視庁いきもの係』(フジテレビ系)でも、エンディングでオンエアされたキャッチーなダンスが話題を呼んだ超特急。さらに各メンバーがドラマや映画、バラエティにも進出し、幅広い世代にその存在が浸透しつつある。

 グループ名どおりの勢いで突き進む彼らが、自身最大規模となるツアー『Trans NIPPON Express』の追加公演となった日本武道館公演の模様を収録したBlu-ray『Bullet Train 5th Anniversary Tour 2017 Super Trans NIPPON Express』を11月15日にリリース。ファンにとってはなじみ深い曲の数々を歌&ダンス、ときには芝居や語りも含めて30分間ノンストップで披露した“超SUPERメドレー”をはじめ、超特急ならではのエンタメ性を詰め込んだステージで魅せた同公演を中心にツアーを振り返りつつ、「超特急とライブ」「超特急のこれから」について語ってもらった。(古知屋ジュン)

いろんなことを学べた1日になった(リョウガ)

リョウガ

ーー超特急はこれまでに武道館よりもキャパの大きな会場にも立ってきていますが、初めての武道館の感触はいかがでしたか? 当日のMCではタクヤさんが「やっと他のアーティストと同じ土俵に立てた気がする」、リョウガさんも「最高の通過点になった」とおっしゃってましたが。

リョウガ:武道館はやはり歴史のある特別な場所ですし、ビッグになっている方々の登竜門的な会場だというイメージがあって。そういう場所でも超特急は十分に8号車のみなさんを楽しませ、自分たちも楽しみ、かつ満足なパフォーマンスができるんだと証明しようじゃないか! という意気込みはあったんですけども。実際のところは当日までいろいろな準備に追われていて、メンバーによっては本番直前までメドレーの確認があったりだとかで、みんな頭と体がいっぱいいっぱいの状態でした。このライブでは初めての挑戦がたくさんあったので、果たしてホントに成功するのか? と不安もありつつ。さらに全国ツアーの最終日というわけではなく“通過点”の公演ということもあり、されど武道館という特別な場所なので……という、複雑な気持ちも抱えつつだったんですけど。実際に始まったら僕らも8号車のみなさんも楽しめたと思うし、結果としてはいろんなことを学べた1日になったんじゃないかと思います。

ーー公演中は印象的な演出がたくさんありましたが、今回のライブBlu-rayで注目してほしいポイントを教えてもらえますか?

タクヤ:僕が好きなのはやっぱり、リョウガがナレーションしてる特典映像ですね。

リョウガ:なんでタクヤが言うの!? 僕に話させてくれよ(笑)。

タクヤ:ごめん(笑)。でもやっぱり彼は声がいいので、そういうのをやって欲しいなとずっと思っていたし、実際に前作(『BULLET TRAIN CHRISTMAS ONEMAN SHOW 2016 愛す。in Wonder Land』)でもすごく面白かったので、今回の武道館のも個人的に楽しみにしてたんです。

ーータクヤさんは「Beasty Spider」でのアクロバティックなソロや、「Bloody Night」でバンパイアになる演出で、8号車の黄色い歓声がすごかったですね。

タクヤ:今回はそれぞれソロのパートがしっかりあったので、いちダンサーとしての自分を表現するにあたって、個性の出し方を考えたりしたのがすごくいい経験になったなと思います。でもやっぱりメイキングはポイントじゃないですか。

コーイチ:僕は(女装してる)リョウガが「Beautiful Chaser」がカツラを取って投げるところ……。

リョウガ:だからそれ、僕が言おうとしてたのに! もうみんな、なんなの!?

コーイチ:(笑)。メドレーの「Beasty Spider」で、僕が真ん中に立って、カイとタクヤが左右に立つっていうフォーメーションがあったんですよ。僕らは“メインダンサー&バックボーカルグループ”というコンセプトでずっとやってきたので、自分がそういう風に真ん中に立って歌うっていうのは初めての感覚だったし、8号車にとっても新鮮だったんじゃないかなと。そこで「やっぱり超特急ってメインダンサー&バックボーカルなんだな」じゃなくて「えっ? でもこれもありかも!」と思わせたいなと思いながらやっていたので……このフォーメーションが「やっぱり違う」じゃなくていい意味での驚きを与えられたのなら、今後の超特急にワクワクしてもらえると思うから。

カイ:僕はオープニングで高さ7mのリフターで登場するっていうのが、注目してほしいというより、すごく衝撃を受ける演出なんじゃないかなと思って。僕たち自身にとっても初めての挑戦でしたし、スタートが1階席、2階席の方々と同じくらいの目線からだったので、一気に8号車のみなさんが味方になってくれるというか一体になれた感じがしたし、すごく気持ちよかったですね。高さ的に怖さもあったけど、タクヤのほうがびびってました。

タクヤ:(ぼそっと)怖かったんです。

タカシ:それで言うと、オープニングではメインステージでリフターに乗ったんですけども、「Kiss Me Baby」という楽曲では、センターステージが丸ごとせり上っていくっていう演出があったんですよ。1人乗りのリフターと違って、パフォーマンスをしながらみんなの近くまで行けたのは、これまでのライブの演出とはまた違った楽しさがありましたね。僕たちはファンの方々との距離感をすごく大事にしているグループでもあるので、そのコンセプトにも合っていて、自分たちはもちろん、8号車のみなさんにも楽しんでもらえるような内容だったんじゃないかなと思うんです。

ユーキ:僕は今回の醍醐味はやっぱりロングメドレーだったんじゃないかと思います。30分間ノンストップでやっていく中で、いろんなメンバーのセンター曲をやったんですけど、今回はそこであえてセンターじゃない人たちがセンターに立つっていう企画だったんですよね。そういう、ちょっと面白おかしかったりいろんな見せ方をしていたパートなので、そういうところを観ていただけたら。超特急を知らない人たちにとってはいろんな曲をまとめて知ってもらえるいい機会になったと思うし、知ってる人にとっては「センターがこの人に!?」っていうワクワクというか驚きがたくさんあったと思うんです。

ーー「Shake Body」でコーイチさんが、普段はタクヤさん担当の<まさにBeauty>の“見返りポーズ”をやったり、さっき話にあった「Beautiful Chaser」でも、センターのユーキさんではなくリョウガさんがバッキバキにソロを踊ったり。メドレーでは歌なしのダンスブリッジも結構多かった記憶があります。カイさんは「LIBIDO」で語りのみというシュールなコーナーもありましたし。

カイ:めまぐるしかったですよね(笑)。「Turn Up」も、歌というよりは僕とユーキのダンスで回していく感じでしたし。

ーーユースケさんも「We Can Do It」のソロをはじめ、メインダンサーとしての見せ場がかなり多かったと思いますが。

ユースケ

ユースケ:個人的には“ビジュアルポイ”(コンピューターで光を制御できるスティックライト)を使ったパフォーマンスが見どころかなと思います。今回のツアーでは「バッタマン」という楽曲を音の面でもアレンジをきかせつつ、僕らもこれまでとは違った見せ方をしたくてこのビジュアルポイで練習を重ねてきたんです。武道館の映像ではビジュアルポイの映しだす絵も見れたりするんですけど、ステージでやってても、映像になってもキレイだったので。光で魅せられるというのがエンタメ性があっていいなと思いました。最初の頃はみんななかなかうまくできなかったんですけど、その様子をメイキングでも撮っているので、なお面白いんじゃないかと思って。僕らにとっては小道具を使うダンスが(扇子を使う)「ikki!!!!!i!!」ぶりだったんですけど、超特急のパフォーマンスの新しい可能性を観てもらえたと思ってます。

ーーでは、大トリのリョウガさんは?

リョウガ:「What’s Going On」という楽曲で、炎の特効を使った演出をしたのが記憶に残ってます。めっちゃくちゃ熱いんですよ、あれ。だけどそれを我慢しつつ、できるだけ炎に近付いて踊っていて。頑張った甲斐があり、映像でもすごく迫力あるパフォーマンスになっていたんじゃないかと思います。映像だと温度は感じないはずですけど、それが伝わるくらいの迫力はあるんで、そこが好きです!

ユースケ:表には音が出ないようになっていたけど、実は僕ら自身の声はヘッドセットごしに聞こえてて。

タクヤ:みんな目を合わせたりしながら「熱っ!」って叫んでたよね。

リョウガ:でもその熱がってる様子は抜かれてなかったから、編集さんありがとう! って感じです。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「インタビュー」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる