山下達郎、福山雅治、スキマスイッチ……J-POPの魅力を再認識できる新作

『エース2』提供:ソニー・ミュージックダイレクト

 小西康陽が“今クラブで回したい”“7インチのアナログ盤で出してほしい”という基準でセレクトしたコンピ盤『エース2』。川本真琴の「愛の才能」、真心ブラザーズの「ENDLESS SUMMER NUDE」といったヒット曲のほか、Oh! Penelopeの「Let’s Fly The Ad-Balloon」、木原さとみ(ex.東京パフォーマンスドール)の「カーニヴァル」(カーディガンズのカバー)など知る人ぞ知る名曲も収録。90年代J-POPのクオリティの高さを再認識できる作品に仕上がっている。真心ブラザーズ『サマーヌード/ENDLESS SUMMER NUDE』の限定7インチ・シングルが発売され、本作『エース2』の発売記念パーティ(9月15日/タワーレコード渋谷店)に渡辺満里奈が出演(!)するなど、90年代リバイバルに関連するアイテム、イベントにも注目してほしい。

藤井隆『light showers』

 藤井隆が超一級のポップス・フリークであることは周知の事実だが、彼がもっとも影響を受けたという90年代の音楽をテーマにした本作『light showers』によって、シンガー/アーティストとしての資質の高さは完全に証明されるだろう。プロデュースは、宇多田ヒカル、サカナクション、NONA REEVESの作品に関わってきたクリエイター・冨田謙。エレクトロ・ファンク的なサウンドがきらびやかな都会の夜を彩る「Dark Night」(作詞・作曲/堂島孝平)、近未来のソウルミュージックと称すべきポップチューン「くちばしは黄色」(作詞・作曲/シンリズム)、ニューウェイブ感溢れるダンスナンバー「踊りたい」(作詞・作曲/澤部渡(スカート))、レトロなエレクトロ・トラックと80年代ディスコティックを結び付けた「カサノバとエンジェル」(作詞・作曲/西寺郷太(NONA REEVES))など、現代のJ-POPシーンを代表するクリエイターによる優れた楽曲が楽しめる。

藤井隆 "light showers" CFまとめ

■森朋之
音楽ライター。J-POPを中心に幅広いジャンルでインタビュー、執筆を行っている。主な寄稿先に『Real Sound』『音楽ナタリー』『オリコン』『Mikiki』など。

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