the brilliant green、“本格再始動”の意義 音楽シーンに変革期は再び訪れるか?

 今年のブリグリの本格始動には、バンドのデビュー20周年というタイミングも大きく影響している。最後に円堂氏は彼らの今後の活動について以下のように期待を寄せた。

「今年になってOasisが再注目されています。アリアナ・グランデのライブ会場で起きたテロ事件がきっかけです。事件が起きたマンチェスターはOasisの中心メンバーの出身地でもあり、犠牲者の追悼で集まった人たちが、Oasisの曲を自然発生的に合唱したことが話題になりました、彼らの曲がすでにスタンダードと化しているという事実に、時代の流れを感じました。彼らから影響を受けたブリグリも、この20年で様々な変化があった。川瀬智子はデビュー初期、物憂げで体温が低そうなイメージでしたが、ソロプロジェクトではブリグリの傾向とは異なったエレポップやゴスなどの音楽性をみせました。今回の再始動でブリグリとソロのバランスをどう取るのか、またブリグリのサウンドが今の時代にどう響くのかは興味深いですね」

 今回の本格始動に際し公開された川瀬智子のコメントには、オリジナルアルバムやベストアルバムのリリースを予定しているとあった。久々のライブとなる神宮球場で新曲のお披露目はあるのだろうか。彼らの始動を機に、再び音楽シーンに変革の時が訪れるかもしれない。

(文=久蔵千恵)

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