天月 -あまつき-が語る、“歩き続ける”ための覚悟「いいと思うものをよりいい形で届けていくだけ」

天月 -あまつき-“歩き続ける”覚悟

続けなければ何も変わらない

ーー3曲目に収録された「未来の星命」は和のテイストをしっかりポップミュージックに昇華した、聴き応えのある曲です。こちらは舞台『剣豪将軍義輝~星を継ぎし者たちへ~』のテーマ曲ですね。

天月:1stシングルに入っていた「星月夜」が、テーマ曲になった舞台『幻の城~戦国の美しき狂気~』の演者さんやプロデューサーさんに気に入っていただけて、昨年、「明星の刃」という曲を、今回の舞台の前編となる『剣豪将軍義輝~戦国に輝く清爽の星~』に提供しました。今回の舞台も同じ曲で通そうか、というところだったのですが、後編に向けて新たにエンディング曲を作ることになりました。
「明星の刃」は足利義輝の少年時代、出会いと別れを経験して強くなっていく姿を描きましたが、今回は将軍になって、次に何をするのか、という部分を歌詞にしています。実際に、義輝に憧れた織田信長や徳川家康が時代を作っていった、という燃える展開ですし、そういう壮大なロマンを感じながら、歌詞を書いたり、歌ったりしています。

ーーリリースを重ねるなかで、天月さん自身が曲を作ることも増えていますが、この曲のように壮大な物語を描くようなところと、自分の経験をふくらませる部分と、バランスとしてはどちらが大きいですか?

天月:自分の経験は10%くらいで、90%は想像で補っている、という感じです。マンガもそうだし、好きなアーティストさんの歌詞にも影響を受けているし、例えば『義輝』だったら、時代に合わせて短歌を調べたりもしました。「明星の刃」には、義輝の辞世の句も入れたりして。けっこう調べごともするんですよね。

ーー今作の初回限定盤タイプBには、天月さんが作詞作曲を手掛けた「ユメノツヅキ」が収録されています。一見ハッピーな曲ですが、背中を押すような強いメッセージも感じました。

天月:そうですね。自分自身に言い聞かせる曲でもあり、僕のまわりの仲間たちに向けた曲でもあって。特に歌い手の仲間は、僕からすると本当にスゴい人たちなのに、悩みながら活動している人も多くて、時には自分を見失ってブレていってしまうこともあるんです。そういうときに、こんな僕にでも言えることは、「どんなことがあっても、君を続けるのは君だけなんだ!」ということじゃないかって。自分がすることで世界は動かない、というちっぽけさも感じながら、そうであっても、続けなければ何も変わらないと思うんです。

ーー軽快なサウンドに乗っているので、気持ちよくメッセージが伝わってきます。

天月:曲自体はライブでみんなで楽しめるものを作りたかったんです。そこに、たまたま歌詞がこういうものになったんですよね(笑)。

ーーライブの話も出ました。8月いっぱいまで『天月-あまつき-のやりたい放題TOUR 2017』が開催されますが、どんなステージになりそうですか?

天月:実は、今年はワンマンライブをやる気がなかったんです。2ndアルバムでやりたいことができたので、いったん休憩して、自分のスキルとか経験値を上げようと思っていたんですけど、この半年間でも、自分なりに身につけられたことがあったので、それを表現しようと。ライブがやりたいという気持ちに負けた、という感じですね(笑)。ありがたいことに、日々、僕の音楽を聴いてくれる人が増えていて、今回のツアーはお客さんとの距離が近い会場が多いので、アコースティックだったり、友人のアーティストを呼んだりして、アットホームなライブにしたいと思います。

ーー「歌ってみた」というシーンから、着実にステップを踏んでいるという印象がありますが、今年後半以降、どんな目標に向かって進んでいくのでしょうか。

天月:先日、友人たちと一緒にさいたまスーパーアリーナ公演をやって、本当に大きなステージで、素敵な景色を見ることができました。これを自分一人でできるようになったらうれしいなと思っているので、目指せ武道館、そしてスーパーアリーナ、というのが目標です!

ーーそうして“歩き続ける”なかで、ボカロシーンもフォローし続けていますか?

天月:もちろん、いまも新しい曲、ランキングはずっとチェックしています! メジャーシーンもそうで、オリコンランキングもいつも見ているんです。バンドが盛り上がっていますよね。

ーーボカロシーンもそうですし、メジャーシーンも変わり続けています。デビューから3年、どんなことを感じているでしょうか。

天月:当初はインターネット出身というところで、低く見られたり、甘く見られたりする部分もありました。でも、いまはメジャーにもインターネットから出てくる人が増えていて、「過去とは単純にツールが違うだけなんだ」と理解してくれる人も増えていると思います。ネットから生まれた音楽も素晴らしいものだと思ってほしいし、僕はこれまで通り、いいと思うものをよりいい形で届けていくだけかな、と考えています。

ーー幅広い楽曲が揃った今回のシングルは、より多くのリスナーに届くと思いますし、天月さんの多面的な魅力を伝える、あらためて名刺代わりになる1枚とも思います。どんな気持ちで受け取ってほしいですか?

天月:ずっと聴いてくれている人たちには、成長して少し大人になっている部分も見てもらいたいですし、自分が作った曲を入れたり、昔の曲をアコースティックカバーしたりと、遊び心を忘れずにやっているので、「天月くん、またこういう感じで遊んでいるな」と楽しんでもらえたら。初めて聴く方は、曲のテイストが違いすぎてびっくりすると思いますが、そういう驚きとともに、曲のメッセージが伝わってくれたらうれしいですね。

(取材・文=橋川良寛)

■リリース情報
『Mr.Fake/ツナゲル』
発売:2017年7月19日(水)
【初回限定盤 TYPE-A】¥1,667(税抜)
<CD>
Mr.Fake
ツナゲル
未来の星命
ハートフルエッジ –Acoustic Arrange-
<DVD>
「Mr.Fake」Music Video
「Mr.Fake/ツナゲル」 Photo & Music Video 撮影 密着スペシャル

【初回限定盤 TYPE-B】¥1,667(税抜)
<CD>
Mr.Fake
ツナゲル
未来の星命
ユメノツヅキ
<DVD>
「箱庭ドラマチックTOUR 2016 ~今夜、君が待つあの丘へ~」厳選ライブ映像
(流れ星 | 1/6 –out of the gravity- | 愛鍵 | LIFE!!)

【通常盤】¥1,111(税抜)
<CD>
Mr.Fake
ツナゲル
未来の星命
・封入特典(<通常盤>は初回プレス分のみ封入)
特製スマホリング(ランダム1種/全3種+シークレット1種)
Illustration:茶々ごま

■フリーライブ&ハイタッチ会
【大阪】 7月22日(土)14時スタート
ららぽーとEXPOCITY 「空の広場」
会場CD販売時間:11時

【名古屋】 7月23日(日)14時スタート(集合13時20分/優先エリア入場開始13時30分)
名古屋近鉄パッセ 屋上イベントスペース
会場CD販売時間:11時(屋上イベントスペースにて販売)

■トーク&握手会
【宮城県】9月3日(日)アニメイト仙台17:30スタート
【東京都】9月9日(土)アニメイト池袋本店1回目 14:00スタート / 2回目 16:00スタート
【愛知県】9月16日(土)アニメイト名古屋 第三太閤ビル1回目 14:00スタート / 2回目 16:00スタート
【大阪府】9月17日(日)大阪某所 (詳細はご当選者にご案内致します)1回目 14:00スタート / 2回目 16:00スタート
【北海道】9月23日(土) アニメイト札幌15:00スタート
【福岡県】9月24日(日) アニメイト小倉13:00スタート

■CDジャケットサイン会
【岩手県】9月3日(日) アニメイト盛岡13:30スタート
【熊本県】9月24日(日) アニメイト熊本17:30スタート

■ツアー情報
『天月のやりたい放題TOUR 2017』
8月8日(火)函館 金森ホール                      
8月10日(木)小樽 GOLD STONE                 
8月12日(土)仙台 電力ホール                  
8月13日(日)宇都宮市文化会館 小ホール        
8月15日(火)金沢 eight Hall                       
8月17日(木)岡山 ルネスホール                  
8月19日(土)松山 WstudioRed                    
8月21日(月)福岡 スカラエスパシオ             
8月23日(水)西新井文化ホール 

『Mr.Fake/ツナゲル』特設サイト
天月 -あまつき-オフィシャルサイト

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