SUPER★DRAGONが明かす、新しい表現とグループの今「ひとりひとりの心をどう掴んでいくか」

SUPER★DRAGONの“新たな個性”

 「自分だけの個性も出していきたい」(彪馬)

ーーカップリングとしては、「TYPE 01」には「Mr.GAME」が収録されています。この曲はリズミカルなビートと上モノのシンセを絡めた序盤と、スケール感の大きなサビドロップが印象的なEDMになっていますね。

ジャン:この曲は僕と毅がボーカルを担当しました。ラップがメインになっていて、4つのブロックを連続で歌うので、聴いていて飽きないように雰囲気の変え方を意識しましたね。「飽きないラップをするにはどうすればいいか?」を考えていったんです。

ーーああ、なるほど。一方の毅さんの歌声は、少し加工されたものになっています。

毅:そうですね。今までの曲でもあったことはあったんですけど、バーチャルとリアルという世界観を表現するために、今回は分かりやすくエフェクトをかけていて。それにこの曲は、高いキーがずっと続くので歌が難しい曲で。自分のボーカルとしてのスキルを高めてくれるような曲にもなりましたね。

ーー2人以外のメンバーも歌を担当することが増えたことで、2人が歌に臨むときに意識することも変わってきているんじゃないかと思ったんですが、この辺りはどうですか?

ジャン:ラップは僕と洸希と和哉で担当することが増えてきていますけど、それだけにいい意味で2人に負けないように自分も頑張ろう、という気持ちはより出てきていますね。

毅:僕がボーカルとして歌い始めたのはそれこそ2年前で、そのときはまだ声変わりもしていなかったですし、歌い方も全然違ったと思うんですよ。でも、僕は声変わりの時期を堪能できるのもスパドラの魅力だと思っていて、だからこそ色々な種類の歌を楽しんでもらえると思うんです。彪馬や他のメンバーが歌った方が合う曲もあるだろうし、僕とジャンが歌った方が映える曲もあるだろうし。それぞれの色を出すからこそいいという曲が、これまでも/これからもあると思うので、自分も含めて、それぞれのボーカリストとしての輝きが出せるようになったらいいな、と思いますね。僕らは年長組なので、たとえば「バラードや表現力では負けない」とか。

彪馬:僕らからすると、最初にメインボーカルを担当することになったときは「僕なんかが担当していいのかな?」とも思っていたんです。でも、毅くんやジャンくんのようにずっとボーカルでリードしてきてくれたメンバーが目の前にいるので、2人を見て、勉強できるところは勉強してやっていこうと思って。その上で、自分の色を出していきたいですね。今回の「TYPE 02」に入っている「Mada’ Mada’」ではラップにも挑戦させてもらっていますけど、そこでもジャンくんや和哉を参考にさせてもらいつつ、自分だけの個性も出していきたいと思って挑戦しました。

ーーメンバーみんなが仲のいい間柄でありながら、同時にライバルでもあるということですよね。これはグループにとってとてもいい関係かもしれませんね。

和哉:僕も最初にラップをはじめたときは、「ジャンくんに近づかないと」という焦りがあって、それが緊張に繋がったりもしたんです。でもいつだったか、「ジャンくんそのままになる必要はないんだな」と気づいたというか。自分は自分の色を出して、スパドラの中で見せられればいいなと思って、そのために自分のラップを磨こうと思うようになりました。

洸希:僕も最初は、ジャンくんを真似てダミ声のラップをしたりしていたんですけど、最近は色んなラップに挑戦しはじめているんです。歌の面では、僕はちょうど声変わりを経験しているところで、そこは毅くんに「こういう歌い方がいいよ」と喉を傷めない方法を教えてもらったりもして。今は歌い方も色々と勉強しているところですね。

ジャン:そうやって、将来的には全員違うテイストのものになったらいいなと思うんですよ。

洸希

ーー今お話にも出た「TYPE 02」の「Mada’ Mada’」はヘヴィロック色の強いトラックやエッジが効いた雰囲気のラップが印象的な楽曲になっています。ここではどんなことを意識しましたか?

和哉:「Mada’ Mada’」は僕が初めて歌い出しのラップを担当することになったんですけど、歌い出しは「歌の顔」だし、これまではジャンくんがラップをして「すげえなぁ!」と思ってから自分のパートがはじまることばかりだったので、僕の歌い出しで勢いをつけてそのまま最後まで行けるように、テンションを上げて臨みました。

壮吾:「Mada’Mada’」はライブで「まだまだいくぞ!」という気持ちを表現している曲でもあって、「+IKUZE+」ともまた違う感じで盛り上がる曲だし、サビも楽しいので、僕もすごく好きな曲ですね。

颯:パフォーマンスでは玲於を飛ばす役割があるので、そこは危険もあるので気をつけていますね。あとは、「まだまだいくぜ!」と煽るような表情を意識しているんです。

毅:それから、「TYPE 03」の「SHOPPING TIME」は、僕と彪馬がメインボーカルを担当しました。この曲は「ワチャ-ガチャ!」のカップリングということもあって、これまで以上に色んな人に聴いてもらえると思いますし、今ちょうどフリーライブツアー『DRIVE JAPAN』でショッピングモールを中心に回っているので、そこでお子さんやお母さんが見に来てくれたときに、「ワチャ-ガチャ!」のイメージを崩さない、爽やかで夏っぽいナンバーでもあると思うんですよ。

壮吾

ーー他の2曲のカップリングとは180°雰囲気が違う、とてもポップで爽やかな楽曲で。

彪馬:今回は初めてツインボーカルでメインを担当しています。それに、〈Tu Turu Tu Tu〉のところで指揮者のような振り付けがあるんですけど、それも小さいお子さんでもできる振りになっているので、みんなでやりたいなと思っているんです。あと、途中で今までで一番振りを揃えなきゃいけないところがあるんですけど……。

玲於:あれ、何て言ったらいいんだろうね?

壮吾:集団行動?

彪馬:(笑)。足や手の角度をすごく揃えたフォーメーションダンスをしていて、それが楽しくてPOPだけで終わらせない重要な要素になっているので、そこにも注目してくれたら嬉しいです。

ジャン:あと、この曲はガヤも入っているんですけど、それも聴いたときに曲の明るい雰囲気を壊さないように意識していますね。

ーーちなみに、この曲には〈好きな曲が聞こえて/立ち止まるCDショップ/最近のハマってる音楽をRecommendし合って〉という歌詞が出てくると思うので、みなさんが最近ハマっているものをいくつか教えてもらえますか?

ジャン:僕はラッパーの釈迦坊主(CPCPC)。音のこだわりがすごくて、よく音楽を聴いていて音が左右にパンすることがあるじゃないですか? そういう風に音の鳴り方にもこだわっている方なんです。たとえば〈右/左〉という単語が出てくるところで声が右左にパンされたりしていて。歌詞にリンクした音を作っていて聴いてて楽しいので、ぜひみなさんも聴いてほしいです。

毅:僕は、最近聴きはじめたばかりなんですけど、BiSHさん。僕は女性アイドルの音楽に関しては勉強不足なんですけど、日比谷野外大音楽堂での「オーケストラ」のライブ映像を観たら、それがめちゃくちゃエモくて。すごく込み上げてきて、感動したんです。それに、アイナ・ジ・エンドさんの声はハスキーですけど、僕もハスキーな声質なので、歌っていることは全然違っても似ている部分を感じました。これから聴き込んでいきたいですね。とにかく、アイナさんの表現力は本当にすごいと思います。

ーーいつかSUPER★DRAGONとBiSHの対バンが実現したら面白そうですね。

毅:そうですね。サウンド的にSUPER★DRAGONに近いところもあると思いますし。

ーー音楽じゃないものでもいいですよ?

楽:僕は和哉から教えてもらって以来ハマっている、『約束のネバーランド』(『週刊少年ジャンプ』で連載中)にハマっています。単行本はまだ3巻までしか出ていないんですけど、内容は今までのジャンプにはない、ちょっと怖い感じなんです。でもすごく面白いですよ。

ーー7月にフリーライブツアー『DRIVE JAPAN』を終えて、8月にはワンマンツアーも予定されています。これからどんな活動をしていきたいと思っていますか?

毅:『DRIVE JAPAN』ツアーはこれまで僕らのことを知らなかった方にもライブを観てもらえるいい機会になったと思いますし、その中で観てくれる方ひとりひとりの心をどうやって掴んでいくかということを、より意識するようになりました。そこでMCの重要性を改めて感じたこともあって、最近も9人で反省会をして。これからさらにしっかりとしたものを見せたいですし、7月8月には『OTODAMA SEA STUDIOE』や、『EBiDAN THE LIVE 2017 ~Summer Party~』などもあるので、夏のワンマンに向けて盛り上げて、今のスパドラを色んな人に観てもらえるように頑張っていきたいですね。

ーー『DRIVE JAPAN』ツアーでは、『Road to Real』のときにファイヤードラゴンが大雪で向かうことができなかった宮城にも向かえたそうですね。ツアーを重ねることで、これまでの活動を見てくれているファンのみなさんとの思い出も、積み重なってきているんじゃないかと思います。

毅:そうですね。あのとき僕らが大雪で向かうことができなくて、ライブを楽しみにしてくれていたのに観ることができなかった人もたくさんいたと思うので、当日はその方々への僕たちの想いがしっかり伝わればいいな、と思ってパフォーマンスをしました。これからも、そういうファンの方との繋がりを、大切にして活動していきたいです。

(取材・文=杉山仁/写真=竹内洋平)

■リリース情報
『ワチャ-ガチャ!』
発売:2017年6月28日

¥926(税抜)
収録曲 : M1. ワチャ-ガチャ! M2. Mr.GAME
【TYPE 02】¥926(税抜)
収録曲 : M1. ワチャ-ガチャ! M2. Mada’ Mada’
【TYPE 03】¥926(税抜)
収録曲 : M1. ワチャ-ガチャ! M2. SHOPPING TIME

■ライブ情報
『5thワンマンライブツアー『MYSTIC BOOK』』
8月18日(金)東京・豊洲PIT
8月27日(日)大阪・Zepp Osaka Bayside

『EBiDAN THE LIVE 2017 ~Summer Party~』
2017年8月3日(木)東京国際フォーラム・ホールA
2017年8月4日(金)東京国際フォーラム・ホールA
■出演
超特急、DISH//、PrizmaX、M!LK、SUPER★DRAGON、EBiSSH、さくらしめじ、MAGiC BOYZ、さとり少年団
オープニングアクト:スタメンKiDS、EDAMAME BEANS(※レックスは休み)、ZeBRA☆STAR

オフィシャルサイト

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