AKB48が複合チャートでも健闘 作品の“発売”だけでなく“話題性”がカギに

アーティスト名の複雑なキャラソン系は弱い

 CDをPCで聴きたいという需要が直接反映する「PCによるCD読取回数」において、トップ20までに5曲チャートインしているキャラクターソング(「あんきら!?狂騒曲」「GALAXY HidE and SeeK」「エチュードは1曲だけ」「ハルハナ」「キラッ!満開スマイル」)は、Twitter部門で大幅に遅れをとり、総合順位でトップ20に残れたのは3曲であった。理由は明白で、これらのキャラソンはアーティスト名が複雑だからであり、タイトル名とアーティスト名で集計されるTwitter部門においては、複数の名前が連なることの多いキャラソンにとっては非常に厳しいルールとなっている。逆に言えば、アーティスト名と曲名をツイートし易くすることが多少ランクアップを助けることになるだろう。

 以上のことから見えてきたのは次のようなことである。単なる作品の売上数だけではなく話題性もランキングに影響していることから、リリース前からチャートインすることも可能で、今回はそのあらゆる面で高得点を獲得したAKB48「願いごとの持ち腐れ」が総合トップとなった。また、集計対象外のニコニコ動画であってもその話題性が大きいものであれば、多少低く見積もられてでもチャートに登場することができる。これは、音楽系のプラットホームが多数存在する現在の状況にうまく対応できている結果と言えるだろう。ビルボードジャパンチャートは、現在の日本の「流行り」をうまくキャッチできる作りになっているのだ。

■荻原 梓
88年生まれ。都内でCDを売りながら『クイック・ジャパン』などに記事を寄稿。
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Twitter(@az_ogi)

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