花澤香菜 × 北川勝利 × 山内真治が語る、4thシーズンの集大成 「UKを今のチームで切り取った」

花澤香菜×北川勝利×山内真治インタビュー

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山内真治

「一番芯の強い作品に仕上がった」(山内真治)

――「Marmalade Jam」の次には表題曲の「Opportunity」が収録されています。

花澤:これ、アルバムのタイトルが『Opportunity』に決まってから北川さんが足してくださったんですよ。

山内:あっという間に書いてこられましたね。

花澤:この曲があることによって、「Marmalade Jam」から「ざらざら」にいけるんです。

――山内さんの思い入れのある曲はどうでしょう?

山内:全部にもちろん思い入れもあるんですけれど。個人的に「雲に歌えば」が可愛くて好きですね。いわゆるキュートさという意味では群を抜いているというか。

花澤:「雲に歌えば」って、「ハッハッハ」っていう吐息で始まってるんですけど、あれは最初息を吐く音で録ってたんですけど、息を吸う音の方がよくて。あれ全部吸って録ってるんですよ。

山内:これは言われないと気付かないポイントですよね。

ーーアルバム収録曲の中で言うと「brilliant」は花澤さん自身が歌詞を書いた曲ですね。

花澤:シングルの「あたらしいうた」も「ざらざら」も自分で歌詞を書かせていただいた曲で。私としては歌詞を書いてると暗い方向というか、内向きになっていってしまうところがあるんですけど、「あたらしいうた」でそういう殻を破れたような感じがしたんですね。で、「ざらざら」は「そんなに無理しなくていいんだな」という曲になっていて。「今は暗かったり、ダウナーなところも見せられるんだな」って素に戻れるような歌になっていて。そういう風に自分が歌詞を書いてきた部分がこの曲にもあると思うんです。

ーー「brilliant」はどういうモチーフから書いたんでしょうか?

花澤:北川さんから曲をいただいたときに、みんなご機嫌に演奏してる感じだったんで「これは私もご機嫌な歌詞を書かねば」って思って。で、ちょうど歌詞を書くタイミングの時に、幼馴染の女の子と会って喋ってたんです。遠くで働いてるので1年に一度くらいしか会えない子なんですけど。「この子に対して書くんだったら、書けそうだな」と思って書きました。

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ーーなるほど。

花澤:で、タイトルはその時にはまだ決まってなくて。その後にロンドンに行ったんですけど、「ロンドンで『かわいい』とか『すばらしい』とか『素敵』とかそういう誉め言葉に使われてる言葉ってなんですか?」って聞いたら、「brilliant」って言われて。「『brilliant』って素敵だな」って思って曲名にしたんです。

ーーわかりました。曲についていろいろお話を聞いてきましたが、アルバム全体としては、今回の『Opportunity』という作品は花澤香菜の4thシーズンの締めくくりとしてどういう意味合いを持つものになった実感がありますか?

山内:毎回そうなんですけれど、今回も大きなチャレンジを乗り越えたという実感ですね。一つのコンセプトに沿った、芯の通ったアルバムにしてきてはいるつもりなんですけれど。とはいえ、すごく幅が広いラインナップになったと思っていて。

北川:そうなんですよね。1曲目から最後の曲まで、実はかなり幅が広いと思います。UKというものを、今のチームで切り取った切り口であるという。

山内:そういうサウンドの真ん中に、デビューからどんどん進化を遂げてきてる花澤香菜という歌い手がいる。そういう芯の強さみたいなものは、今までのなかで一番強いものに仕上がったなと。なので、チャレンジをあんまりチャレンジと感じさせない安定感のあるアルバムじゃないかなと思います。

北川:でも、実はもっとやりたいこともあるし、チャレンジしたいことは個人的にも沢山ある。まだまだある、という感じですね。

ーー花澤さんはどうでしょう? どんなアルバムが出来上がった実感がありますか?

花澤:全部が主役みたいというか、どの曲を表題曲にしてシングルにしても素敵だなって思います。そんなものが揃っているので。私、周りの身近な人に自分のCDを渡すのすごく照れるんですけど、今回のアルバムは「すごい良いから聴いて」って今から渡したい気持ちでいっぱいです。ただ、今はライヴツアーがこれから待ってたりするので、「この曲はどういう風に歌おうかな」とか、そっちに気持ちが行ってますね。

――4月からはライヴツアーも始まりますね。

花澤:このあいだBillboard Live TOKYOで歌わせてもらえる機会があって。その時にも、いろんなアレンジ、いろんな歌い方があるんだと思って。

北川:「あたらしいうた」をシングルのバージョンじゃなくて、すごくテンポを落としてジャジーな感じでやったんです。それがすごくよくて。そういうところでも、音楽としての幅が広がった感がありましたね。

花澤:だから、これから先のライヴもすごく楽しみです。

(取材・文=柴那典/撮影=三橋優美子)

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『Opportunity(初回生産限定盤)』
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『Opportunity(通常盤)』

■リリース情報
『Opportunity』
発売:2017年2月22日(水)
価格:初回生産限定盤(CD+特典 Blu-ray) 価格:3800円+税
※ロンドン撮りおろし48Pフォトブック ・特典映像を収録したBlu-ray付き
通常盤(CD) 価格:3000円+税
〈収録曲〉
1. スウィンギング・ガール
2. あたらしいうた
3. FRIENDS FOREVER
4. 星結ぶとき
5. 滞空時間
6. カレイドスコープ
7. 透明な女の子
8. Marmalade Jam
9. Opportunity
10. ざらざら
11. 雲に歌えば
12. FLOWER MARKET
13. brilliant
14. Seasons always change
15. Blue Water

■花澤香菜 アルバムリリースイベント独占生中継!~ネット初 生ライヴ新曲初披露~
https://abema.tv/channels/special-plus-2/slots/8WXppXNGwjiFm9

■ライブ情報
『花澤香菜 live 2017 "Opportunity"』
4月15日(土)東京 オリンパスホール八王子
5月 6日(土)愛知 日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール
5月13日(土)宮城 電力ホール
5月21日(日)大阪 オリックス劇場
6月 4日(日)千葉 市川市文化会館 大ホール

花澤香菜オフィシャルサイト

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