松村早希子の「美女を浴びたい」

amiinAの物語は続くーー主催イベント『Wonder Traveller!!! act.5』で生まれた“大きな光”

5冊目…RYUTist

 新潟・古町からやってきた少女達が、ほのぼのした空気をもたらして、激しさが続くステージに清涼剤を投げてくれました。「ラストワルツ」(毛皮のマリーズカヴァー)の、ミュージカルの一幕のような演劇的世界が、このグループの表現の幅広さを教えてくれます。

6冊目…HUSKING BEE

 音出しリハーサルの段階ですでにフロアが大盛り上がりで、本番が始まってしまったのかと勘違いしたほどでした。目の前をダイブする人がバンバン飛び交う光景が美しかったです。磯部さんの「僕ら今後もパンク界のアイドルとして頑張って行くので……」という言葉に笑いが起きていましたが、miyuの受験のためamiinAが活動を一時休止することに触れ、「これからまたみんなと、ゆっくりしっかり歩いて行ってください」と語った後で奏でられた「WALK」には胸が熱くなりました。

7冊目…amiinA

amiinA「Avalon」

 一曲目にいきなりの新曲、そして新しい衣装での登場という、冒頭からの二つの強烈なインパクト、そして轟音と熱狂の渦に全身が襲われ、中心の台風の目ではたった二人の少女が、重力の縛りから解き放たれた身軽さで歌い踊っていました。

 この日の衣装は、amiinAが以前の二人(2016年2月までamiとmiinaで活動、miina脱退後、2016年5月よりmiyuが加入し再始動)で着ていたもののリメイク。胸元に白い光の形のパッチワークと、羽根のような白く輝くスカートが新たに加わって、暗い森の中に光が射して道を示し、これまでの旅程を経て今のamiinAがあることが一目で分かります。この日の全ての出演者、過去のライブが1本の道に繋がって、「Wonder Traveller!!!」のタイトル通り、これまでの一つ一つのライブが「旅」の過程であり、これからも物語が続いていくことが丁寧に示されていました。

amiinA「Atlus」

 

■松村早希子
1982年東京生まれ東京育ち。この世のすべての美女が大好き。
ブログにて、アイドルのライブやイベントなどの感想を絵と文で書いています。
雑誌『TRASH-UP!!』にて「東京アイドル標本箱」連載中。
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