V6 岡田准一が輝きを増し続ける理由 生き方とリンクしたソロでの活躍から考察
映画『海賊とよばれた男』の公開を目前に、主演を務めたV6の岡田准一のメディア露出が高まっている。岡田といえば、第38回アカデミー賞において最優秀主演男優賞と最優秀助演男優賞を受賞。2017年には『追憶』、『関ヶ原』と主演作品の公開が控えており、その活躍は目覚ましい。演技力に定評のある俳優は数多くいる中で、岡田が輝きを増し続けているのはなぜだろう。芸能ライター・佐藤結衣氏は、以下のように分析する。
「岡田さんの演技に対するストイックな姿勢は、もはや周知の事実だと思います。今回『海賊とよばれた男』でも、60代の役を演じるために、体重を増やしたり、誰もいないスタジオで大声を出して声を枯らしたりと、人知れず努力されたようです。11月21日放送の『しゃべくり007』(日本テレビ系)では、毎日バウムクーヘンを食べて増量していたと話したのですが、一緒にゲスト出演した山崎貴監督も“現場にも差し入れをしていたのは、そのため?”と、驚いた様子でした。ストイックでありながら、決して努力をひけらかさず、最終的には単純にバウムクーヘン好きだとまとめて笑いを誘った岡田さん。その気遣いと愛され力が“また一緒に仕事がしたい”と思わせ、素敵な作品との出会いにつながっているのではないでしょうか」
実際に『海賊とよばれた男』は、大ヒット映画『永遠の0』のチームが再結集した形である。同番組で、岡田について語る山崎監督は「無茶ぶりをしても、いい球を返してくれる」と絶大な信頼を得ていることが伺えた。
「『永遠の0』では、ゼロ戦に乗り込んだ岡田さんの迫真のラストシーンが印象的ですよね。実は、そのコックピットは、撮影現場の駐車場だったという秘話も明かされて、笑いを誘っていました。VFXで合成される仮想の景色をイメージしながら演技をするのは、まさに至難の業。それを可能にしているのは、岡田さんの勉強熱心さと想像力にあると思います」
現在、岡田は俳優業と並行して『ザ・プロファイラー』(NHK・BSプレミアム)のMC、ラジオ『Growing Reed』のナビゲーターも務めている。この活動が、俳優としての深みをさらに増しているのではと、佐藤氏は続ける。
「時代を動かした偉人たちの人間ドラマを追う『ザ・プロファイラー』、様々なジャンルの専門家を呼び、学びを得ていく『Growing Reed』。両番組とも、人間力を高めるという意味では共通しているように思います。もともと歴史が好きで、社会の先生になるのが夢だったという岡田さんにとっては、仕事を通じて知的好奇心が満たされる、特別な時間になっているのでしょう。知識があるからこそ、地に足の着いたイマジネーションが広がる。それが人の心を演技に通じているように思いますね」