back number、ベスト盤直前シングルで見せた“強さ”とは? 11月16日発売の注目新譜5選

THE ORAL CIGARETTES『5150』

 ワンマンツアー『唇ワンマン TOUR 2016〜キラーチューン祭り東名阪ワンマンの巻〜』の真っ最中にリリースされる6thシングル。疾走感と重厚さを併せ持ったバンド・サウンド、艶めかしさと攻撃性を同時に感じさせる山中拓也(V)のボーカリゼーションなど、“光と影”“陰と陽”という相反する要素が詰め込まれた表題曲「5150」は、THE ORAL CIGARETTESのバンドが歩んできた道ともリアルに重なっている。昨年、山中の喉の不調によりライブ活動の休止を余儀なくされた彼ら。2016年1月の“リベンジライブ”で活動を再開してからは、イベント、フェスなどでさらに強い存在感を示し、ライブバンドとしての評価も高まっているが、そこに至るまでには様々な葛藤、不安を経験したはず。「5150」の<あとどれ位の/道が待っていたとしても/このまま諦めはしないよ>というフレーズは、闇を壊し、その先にある未来を掴もうとするメンバーの意志そのものなのだと思う。

THE ORAL CIGARETTES 「5150」

GENERATIONS from EXILE TRIBE『PIERROT』

 「AGEHA」「涙」に続く、2016年3作目となる13thシングル。前作「涙」は彼らにとって初めてのバラード・シングルであり、“踊らないMV”も話題を集めたが、今作「PIERROT」は高速のEDM系トラックを軸にしたダンスチューンに仕上がっていて、MVもしっかりと踊りまくっている。ランニングマンのようにキャッチーで覚えやすい振付けではなく、メンバー個々のスキル(ソロで踊るシーンも多数あり)、グループ全体のハイレベルなフォーメーションを見せることで、ダンスボーカル・グループとしての魅力をアピールした作品と言えるだろう。歌詞はLDH所属のアーティストの楽曲を数多く手掛けている作詞家・小竹正人。海外の作家によるグルーヴ感のあるメロディラインと片思いをテーマにした抒情的なリリックのコントラスト、そして、感情の発露を抑え、あくまでもスタイリッシュに表現する片寄涼太、数原龍友のボーカルも強く印象に残る。

GENERATIONS from EXILE TRIBE「PIERROT」

■森朋之
音楽ライター。J-POPを中心に幅広いジャンルでインタビュー、執筆を行っている。主な寄稿先に『Real Sound』『音楽ナタリー』『オリコン』『Mikiki』など。

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