ツアー『Dance Floor Massive V』特別インタビュー
RIP SLYMEが“史上最長最多ツアー”に挑んだ理由 「基本はライブで生きていくっていう感じ」
「徐々に徐々に成熟してきた」(RYO-Z)
ーーここからは『Dance Floor Massive V』ツアーの話を。何本か終えてみて、今回のツアーはどうですか?
RYO-Z:楽しいッスね。しかも1日目から「あ、できてるな」って手応えがあって。わりとDFMシリーズは仕上がりが早いんですけど、今回はもう仕上がっちゃってるんですよ。
ILMARI:俺も楽しいです。今年は、年明けは去年から続いてたホールツアーをやって、春フェス、ファンイベント……で、夏フェスをがっつり回って、今回のツアーなんです。そうやっていろんなカタチのライブができてて、今年はライブ自体が楽しいんですよね。
ーーそれだけステージをやってきてるぶん、仕上がりが早かったところもあるのかな。
RYO-Z:あるかも。ライブ感みたいなところはあっただろうから。
ILMARI:あと、そうやってライブ慣れしてるからか、毎回やってる曲は変わらないけど、自分たちで空気を変えられるっていうか。目の前の人たちと自分たちだけで空気を作れている感じがあって、すごく楽しいんです。曲順もFUMIYAとSUさんで考えたんだけど、よくできてるし。
RYO-Z:あと、今回のDFMは、これまでの中でいちばんシンプル。今までは演出が入ってたんですよ。たとえば前回は半透明の幕があって、オープニングでそれを使った仕掛けがあったりとか。でも、DFMって、会場をダンスフロアにしたいとか、自分たちのクラブミュージック/ダンスミュージック的な側面を濃いめに出すっていうのが根幹にあって。尚且つ、小さな会場だったら音も含め、隅々まで自分たちの環境を整えられるからそれを楽しみに来てくれっていうのがある。そういうコンセプトの根幹にそぐうものを今回の「V」でやれてる印象はありますね。
ーー最初に自分たちでイメージしたDFMの姿をやれてると。
RYO-Z:そうかもしれないです。
ーーDFMシリーズを立ち上げて10年以上になりますが、その間、RIP SLYMEはDFMツアー、アルバムツアー、クリスマスライブ、フェスという4本軸でライブを行ってきました。それぞれのツアー/ライブに対して、今、どう考えていますか?
ILMARI:選曲や見せ方の違いは、最近、より明確になってるかも。フェスはお祭りだから、リップを知らないお客さんでも聴いたことがありそうな曲をやって、みんなで楽しむ感じ。DFMは純粋に自分たちがやりたいライブっていう。
RYO-Z:で、ホールツアーはもっとエンタテインメントを考える。照明も含めて演出を考えて、来た人全員が全角度から同じように楽しめるようにっていう。
ILMARI:クリスマスライブは毎回違うアプローチをしてるからね。昔は子供限定とか男性限定とかやったし、去年はクリスマスに「夏」をやったし。
RYO-Z:『真夏のクリスマス』ね。
ILMARI:だから、コンセプチュアルなんですよね。今年はクリスマスライブを初めてツアーでやるから、それもそれで楽しみだし。
RYO-Z:『DFM V』とはまったく違うものをやるから、いい気分転換にもなりそうだしね。
ーーそうやって4本軸のライブを繰り返してきて、ライブに向き合う気持ちに変化はありますか?
RYO-Z:落ち着いてできるようになったかな。それまでは、ただテンション上げてステージに出てウワーッとなってやってた気がするんだけど、前回の『10』のツアーくらいから、徐々に徐々に成熟じゃないけど、落ち着いてステージをやれるようになってきたような気がします。
ILMARI:いい意味で余裕がでてきたかも。特に今回は規模感もあるけど、自分たちでいろいろ決めてやれてるし。
ーー最後に、2人にとって「ライブ」とは?
RYO-Z:ライブとは、生活かな。これから先、レコーディングをやらないっていう時期があったとしても、ライブをやらないっていう時期はたぶんないと思うんです。基本はライブで生きていくっていう感じになっていくと思うから、生活の一部というか、もう生活そのものじゃないかなって。
ILMARI:ライブは生ものですね。やっぱりそのときのバイブスがそのまま出るから。でも、そのコントロールがようやくできるようになってきた感じがあるし、悪い言い方かもしれないけど、別にどう見られてもいいやっていうのがあるんです。年も年だから、別にかっこいいと思ってもらわなくていいっていうか(笑)。
RYO-Z:あはは。それはモテキャラ担当のイルくんとしては大胆発言じゃない?(笑)
ILMARI:だからといって、かっこ悪くしようとは思わないよ(笑)。だけど、それだけ自分をさらけ出せるようになってきたというか。「今日ILMARIかっこよかったなぁ」とか思ってもらわなくても、全体を見てもらって「今日はリップのライブに行って、いい日だったなぁ」っていうふうになってくれたら嬉しいなと。お客さんが楽しんでもらうために何かできればいいなって思うし、そのために自分が自然体でいることは全然OKっていう。今はそうやって気負わずライブをやれるようになってきた。そういう変化があるんですよね。
(取材・文=猪又孝)
■リリース情報
DFM V LIVE 会場限定盤 CD
『Dance Floor Massive V』
価格:¥1,300(税込)
〈収録曲〉
M1「Check This Out」 Timberland 2016 Autumn キャンペーンソング
M2「The Man (feat. CHOZEN LEE from FIRE BALL)」G-SHOCK ”SHOCK THE RADIO” テーマソング
M3「In The House」
■ライブ情報
『RIP SLYME TOUR 2016 - 2017 "DANCE FLOOR MASSIVE V"』
10月06日(木) 神奈川/ 横浜Bay Hall
10月12日(水) 群馬/ 高崎club FLEEZ
10月14日(金) 長野/ 長野CLUB JUNK BOX
10月15日(土) 富山/ 富山MAIRO
10月21日(金) 青森/ 青森Quarter
10月22日(土) 福島/ 郡山Hip Shot Japan
10月24日(月) 千葉/ 柏PALOOZA
10月29日(土) 北海道/ 旭川CASINO DRIVE
10月30日(日)北海道/ 帯広MEGA STONE
11月12日(土) 静岡/ Live House浜松窓枠
11月13日(日) 岐阜/ 岐阜club-G
11月15日(火) 京都/ 京都FANJ
11月16日(水) 兵庫/ 神戸SLOPE
11月18日(金) 高知/ 高知CARAVAN SARY
11月20日(日) 岡山/ 岡山CRAZYMAMA KINGDOM
11月23日(水・祝) 山口/ 周南RISING HALL
11月24日(木) 熊本/ KUMAMoTo B.9 V1
11月26日(土) 鹿児島/ 鹿児島CAPARVO HALL
11月27日(日) 宮崎/ 宮崎WEATHER KING
11月29日(火) 大分/ 大分DRUM Be-0
11月30日(水) 長崎/長崎DRUM Be-7
01月14日(土) 新潟/ 新潟LOTS
01月15日(日) 宮城/ 仙台Rensa
01月22日(日) 神奈川/ CLUB CITTA' 川崎
01月28日(土) 北海道/ 札幌ファクトリーホール
02月01日(水) 福岡/ 福岡DRUM LOGOS
02月02日(木) 福岡/ 福岡DRUM LOGOS
02月04日(土) 広島/ BLUE LIVE HIROSHIMA
02月05日(日) 香川/ 高松festhalle
02月08日(水) 愛知/ 名古屋ダイアモンドホール
02月09日(木) 愛知/ 名古屋ダイアモンドホール
02月11日(土) 大阪/ なんばHatch
02月12日(日) 大阪/ なんばHatch
02月17日(金) 東京/ Zepp DiverCity(TOKYO)
02月18日(土) 東京/ Zepp DiverCity(TOKYO)
02月26日(日) 沖縄 / ナムラホール
『RIP SLYME TOUR 2016 "CHRISTMAS TRIP"』
12月10日(土) 北海道 / 札幌ペニーレーン24
12月15日(木) 愛知 / 名古屋ダイアモンドホール
12月17日(土) 福岡 / 福岡DRUM LOGOS
12月18日(日) 大阪 / なんばHatch
12月24日(土) 東京 / Zepp Tokyo
http://www.ripslyme.com/