乃木坂46、結成5周年前に変革の季節へ 『裸足でSummer』『真夏の全国ツアー』で注目すべきこと
乃木坂46が、7月27日に15枚目のシングル『裸足でSummer』をリリースする。
前作『ハルジオンが咲く頃』でセンターを務めた最年長メンバー深川麻衣が6月に卒業。今回の表題曲では、1期生最年少メンバー齋藤飛鳥へとセンターのバトンが渡された。「裸足でSummer」は、夏らしいトロピカルハウス調の楽曲。作曲を務める福森秀敏は、これまでゲーム音楽を多く手がけてきたサウンドデザイナーであり、乃木坂46への楽曲提供は初となる。同じく今回が初めてのセンターポジションとなる齋藤は、レギュラー番組『乃木坂工事中』(テレビ東京系)15thシングル選抜発表回にて「夏曲だし、私明るい曲似合わないし……」と弱音を吐いてはいたが、MVでは沖縄での青空の元、海辺で爽やかなダンスを見せている。
ほか収録曲には、『第36回全国高等学校クイズ選手権』(日本テレビ系)の応援ソングであり「裸足でSummer」に通ずるようなダンスチューン「僕だけの光」。白石麻衣にとって初のソロ楽曲「オフショアガール」、生田絵梨花は「あなたのために弾きたい」「低体温のキス」に続き3曲目のソロ楽曲「命の真実 ミュージカル『林檎売りとカメムシ』」を収録している。特に本格的なミュージカル調である生田のソロ楽曲は、ミュージカル『虹のプレリュード』など様々な演劇経験を経てきた生田でしか成し得ない、個性が活かされた楽曲に仕上がっている。また、息のあった仲良しコンビとして『乃木坂工事中』やオフィシャルブログでも紹介されることが多い、伊藤万理華、井上小百合によるクールなシンセサイザーが印象的なダンスナンバー「行くあてのない僕たち」も特筆しておきたい。
乃木坂46は、先月6月に静岡エコパアリーナにて開催した深川麻衣卒業コンサートを皮切りに『真夏の全国ツアー2016』をスタートしている。7月22日の大阪城ホールをもって本格的にツアーが開始となり、ツアーファイナルの明治神宮野球場公演は今年2月に開催出来なかった「4th YEAR BIRTHDAY LIVE」も兼ねた3日間のスペシャルなライブだ。2013年より始まった『真夏の全国ツアー』は乃木坂46、そしてメンバー1人ひとりにとっても重要なツアーとなっている。昨年2015年のツアーでは、「乃木坂らしさとは何か」をテーマに全国のファンに研ぎ澄まされたステージパフォーマンスを見せつけた。
2013年にリリースした「ガールズルール」をはじめ、「夏のFree&Easy」「太陽ノック」と毎年夏曲と呼ばれる楽曲を発表してきた乃木坂46。ツアーの大阪公演に合わせるように始まった『裸足でSummer』の先行配信、「裸足でSummer」のライブ振り付け動画の公開など、グループがこのツアーに重きを置いているのは明らかだ。この1年で躍進を遂げた欅坂46の存在や現在募集している3期生オーディションなど、8月21日で結成5周年を迎える乃木坂46が世代交代の波を乗り越え、この夏どのような変革を遂げるのか。センターポジションとして先頭を切る齋藤飛鳥にも注目だ。
(文=渡辺彰浩)