寺岡呼人&桜井和寿が『Golden Circle』で生んだ25年前と変わらぬ空気「呼人くん家のあの感じ」

寺岡&桜井『Golden Circle』レポート

 7月5日、日本武道館にて『Golden Circle 第20回記念スペシャル ~僕と桜井和寿のメロディー~』が開催された。

 『Golden Circle』は、寺岡呼人が主催するライブイベント。初回は2001年に渋谷 La.mamaで開催し、寺岡がリスペクトする仲井戸“CHABO”麗市らが出演。ほかにも今は亡き忌野清志郎やフジファブリックの志村正彦、寺岡がティーンエイジの頃にアイドルと崇めた松任谷由実、寺岡と親交の深い奥田民生、ゆずなど豪華出演者が名を連ねている。そして、今回出演するMr.Childrenの桜井和寿と寺岡は1991年に出会い、「寺岡呼人&ヒズフレンズ」として共にツアーを行った25年来の仲。桜井も寺岡の盟友として幾度となくイベントに出演している。桜井は2005年より小林武史と『ap bank fes』を開催しているが、そのきっかけもこの『Golden Circle』にあると公式パンフレット上で明かしていた。

 中央のステージをぐるりと囲むようにファンで埋まった武道館のステージ。寺岡と桜井が1991年、共にツアーを周った際の映像がスクリーンに映写されると、「GCバンド」と共に寺岡、桜井が盛大な拍手に迎えられステージに登場。松任谷由実、ゆず、そして寺岡、桜井での共作曲「ミュージック」でイベントの幕は開けた。「ミュージック」は、『Golden Circle』が10周年を迎えた際に誕生した楽曲であり、後にシングルとしてもリリースされた『Golden Circle』の代表曲だ。寺岡は、「おかげさまで『Golden Circle』20回目を迎えることが出来ました! 今年出会って25年で、また同じ舞台でメロディーを奏でられるっていうのは本当に幸せでございます。盟友であり、親友を紹介させて頂こうと思います! Mr.Children、桜井和寿!」と、ここで隣に立つ桜井を紹介。「『Golden Circle』、20回目なんだって。すごいよね。ちょっとしたホーム感あります」と桜井が笑顔でつぶやくと、寺岡も「中年のゆずみたいな感じですよね」と述べ会場を沸かせた。寺岡は桜井との服装に関して「『デニムにシャツ、ネルシャツってどうですか?』というのを投げたんですけど、こんなに揃うとは思いませんでした」と切り出し、しばらく談笑を続けると、我に返った桜井が「まだ1曲しかやってないんだから!」とツッコミを入れる一幕も。

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寺岡呼人

 ライブに戻り、寺岡が1人でボーカルを披露したのは、自身が8月3日にリリースする新アルバム『COLOR』より、「COLOR」「もったいない」「キャッチボール」の3曲。中でも「もったいない」はMr.Childrenの楽曲「あんまり覚えてないや」のアンサーソングでもある。18回目の『Golden Circle』に出演した桜井が、寺岡に合っていると「あんまり覚えてないや」を歌うのを勧めたことをきっかけにうまれた曲だ。同じフレーズを繰り返すサビやゆったりとした曲調、両曲ともに終盤で過去を振り返る歌詞、など似通った部分が多いが、2番Bメロで歌われる<誰もがみんな憂いや後悔を連れて幸せを探して歩いていくのかな>という部分が“アンサーソング”として何とも印象的なフレーズだ。同じく、アルバムに収録している楽曲「蜜蜂」では、「丸々この人に歌ってもらいたい」と桜井を再びステージに呼び戻した。「責任重大なんだよ。いい曲なんだよ。バラードです。ラブソングです」と桜井がつぶやき、恋人が眠る様子を蜜蜂に重ねた楽曲を熱唱した。

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K

 今回の『Golden Circle』で、GC Bandと共にゲストキーボードとして参加しているのが、シンガーソングライターのK。前々回の『Golden Circle』に出演した際に歌唱し、桜井がカラオケで歌うほど気に入ったという「dear……」は、寺岡と共に作詞した楽曲でもある。歌唱後、楽屋でKの歌声を聴いていた桜井は、「一緒に歌うのも憚れる。大好き」とKの歌声を絶賛していた。その後は、Mr.Childrenの楽曲として「妄想満月」をパフォーマンス。Mr.Childrenが2004年にリリースしたシングル『Sign』に収録された「妄想満月」は、寺岡が作曲を担当した楽曲。その始まりは、2003年に渋谷公会堂にて開催した『Golden Circle』で寺岡と桜井が2人で歌唱したものが元になっている。夜の公園で出会った女性に妄想を抱くこの楽曲を抑揚たっぷりに桜井が歌い上げると会場には拍手が起こった。

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桜井和寿

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