『2.5D×Real Sound presents GIRLS DON'T CRY vol.3』開催記念企画
ORESAMA PON&椎名ぴかりんが語る“他ジャンルからの刺激”「それぞれ現場は違うけど、尊敬しています」
「楽曲をどういう風にしたら一番良く見せられるのかっていうのをチームで常に考えている」(PON)
ーー今回のイベント会場であるWWWは元・映画館で、メインホールの客席フロアは段差になっています。WWWはほかの会場と違って、また別のライブの見せ方があると思うんですけど、PONさんはWWWの特色ってどのような点だと思いますか?
PON:WWWはお客さんからステージをどの角度からでも見てもらえるので、「ライブする時は全員と目を合わせたいな」って思いながらパフォーマンスしています。ステージからお客さんの顔が見えるところも楽しいですね。
ーー会場の段差は椎名さんの土下座率を下げることになるのかもしれないですね……。
椎名:たしかにちょっとハードなフィールドかも……。魔界人たちは「今日のステージはこうだからここで土下座しよう」って考えてくれたりするんですよ。だから私はその描いてくれた道を歩くのみで、魔界人に委ねたいなと。あとは、階段を使って会場の上に行きたいですね。土下座の分からない方がいたら、土下座の交通渋滞が起きてしまうんじゃないかな……(笑)。会場に柵があるのは、魔界女子がヘドバンしやすそうなのですごく嬉しいですね。
PON:私たちのライブは、楽曲をどういう風にしたら一番良く見せられるのかっていうのをチームで常に考えていて、試行錯誤しながら変わってきたんです。最初はギターと歌だけだったものに、VJ、ダンサーが入ったり。今はサポートベース、サポートDJが入ったりとか、これからもどんどん変わっていくと思いますね。
椎名:試行錯誤しているのはPONさんと一緒なんですけど、私の場合は、魔界人がライブを作り上げてくれている感じですね。土下座も最初は魔界人が勝手にしていて、それを踏みに行ってしまった結果、パフォーマンスになったんですよ。私が操っているようで、実は操られているというか。今では素敵な魔界の恒例儀式になったので、土下座には感謝してます。言葉が通じなくても土下座っていう体制で世界にも行けるんじゃないかなってくらい。
ーーそういう経緯があったんですね。PONさんと椎名さんは今日が初対面ということですが、改めてお互いの印象を教えていただけますか?
PON:椎名さんは小っちゃくて可愛くて闇を抱えている感じで。どこからデスボイスが出ているんだろうって不思議ですね。
椎名:ありがたき。私はORESAMAってユニット名を見て「パリピっぽい感じかな?」って思ってたら、すごく優しそうで可愛いお姉さんで。当日のパフォーマンスが楽しみになりました。
PON:アーティスト名がアーティスト名なので、(パリピっぽいって)言われます(笑)。
椎名:言われますよね!? やっぱり!
PON:ラジオに出演する時も「どんな奴が来るんだ」ってみんな構えちゃって。もう1人のKOJIMA(トラックメイカー)君もふわふわした雰囲気なので、共演する方に「よかった……今日めっちゃ不安だったんだよね」って言われたり(笑)。
ーーそうなんですね(笑)。お2人がそれぞれ影響を受けた音楽を教えてもらってもいいですか?
PON:私は志村(正彦)さんがボーカルをしていた頃からフジファブリックを聴いていました。志村さんの独特の歌い方とキャッチーな歌詞に一番影響を受けていますね。
椎名:へぇ~。ほかにはどんな方を聴いていたんですか?
PON:聴いていたのはLUNKHEADさん、あとはNICO Touches the Wallsさんとか。
椎名:ひかりはアニソンとビジュアル系やロックですかね。ほかには、湘南乃風さん、浜崎あゆみさん、長渕剛さんとかも聴いてました。長渕さんは「順子」と「巡恋歌」が好きだし、「俺のハーモニカを聞け!」っていう感じがすごいなと思って。私、ライブで「魔笛」(リコーダー)を吹いているんですけど、それは長渕さんがハーモニカを吹いていることから影響を受けているんです。
ーーまさか、ルーツが長渕さんとは……。こういうふうにパフォーマンスをしたいという憧れだったり、目指すアーティストさんはいますか?
椎名:DIR EN GREYですね。ライブがすごいなと思ったのが上坂すみれさん。ホラー要素も入ってて可愛いし、世界観も魔界と通じるものがある。ミュージックビデオを見たとき、衝撃を受けました。
PON:私は椎名林檎さんとYUKIさんですね。YUKIさんのステージいっぱいを使う天真爛漫な感じと、椎名林檎さんのように、ステージ中央から動かなくても人を釘付けにする色っぽさ、両方を出せたらいいなと思っています。
椎名:PONさんは好きなアニソンとかあるんですか?
PON:80年代〜90年代のアニメが好きで、『SLAM DUNK』とか『Dr.スランプ』、『うる星やつら』とか。ORESAMAのジャケットイラストを描いていただいているうとまるさんも、その年代のアニメーションを彷彿とさせるものがあって好きなんです。
椎名:見ました! アラレちゃん(『Dr.スランプ』)っぽい感じで。『東京ミュウミュウ』の世代じゃないですか?
PON:そうです! 懐かしい。『ミルモでポン!』とか。
椎名:『Dr.リンにきいてみて!』とか! 私も幼い頃はその辺のファンシーなアニメが好きで、いまは怖いものにハマっていて。今日着ているワンピースの柄にもある『少女椿』や『ライチ光クラブ』、ほかにも『殺し屋1』『彼岸島』『闇金ウシジマくん』とか……狂気的な作品がすごく好きですね。
ーー血しぶきの衣装はそのような作品から影響を受けているんですね。ORESAMAさんはイベント当日よりシングルのリリースもあるんですよね。
椎名:誰が作ったんですか?
PON:KOJIMA君が作曲、私が作詞で、イラストがうとまるさんです。今回はミュージックカード形態で、うとまるさんのイラストステッカーとカードをセットにして、グッズとしても可愛い。
ーー椎名さんは先日「魔界心中」のMVが公開になりましたね。
椎名:わたしは5月3日に『魔界心中/MITSU TO BATSU』をリリースしたんですけど、MVは面白法人カヤックの天野清之監督に撮って頂きました。魔界で心中したくなるような感じで、謎のお化けが出てくるんですよ。そのお化けと絡んだり追いかけられたりと意味深なMVになっているので、「これはこうなんじゃないか」っていう妄想と答えを出してほしいです。